“ノー・ジャパン不買運動”当時の10倍に…輸入ビール市場が落ち込む韓国で、日本ビールが伸び続けるワケ

2025年01月30日 経済
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輸入ビール市場が毎年縮小している韓国で、日本のビールだけが成長を続けている。

【注目】明暗くっきり…ノー・ジャパン運動と“放尿ビール”事件

1月30日、韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、2024年の国内ビール輸入量は22万5282トンで、1年前(23万8696トン)より5.6%減少したことが集計された。

2018年に38万7981トンに達した韓国のビール輸入量は以降、毎年規模が縮小し、継続的に減少している。2024年の輸入量は、2016年(22万508トン)以来、8年ぶりの最低水準といえる。

当然ながら、輸入額の減少傾向も続いている。2024年の国内ビール輸入額は2億527万ドル(約318億円)で、前年(2億1822万ドル)に比べ、5.9%減少。輸入量と同様に、輸入規模がピークに達した2018年の3億968万ドル(約479億円)以降、回復することなく下落を続けている。

ビール
(写真=サーチコリアニュース)

その原因として、酒類の多様化が挙げられる。韓国では実際、ワインやウイスキーが輸入額でビールを上回っており、ビール自体の存在感が薄れているのだ。

ピーク時に迫る日本ビール

しかし日本のビールだけは別だ。

2024年の日本ビールの輸入量は8万4060トンで、前年に比べ25.7%増加した。輸入額も6745万ドル(約104億円)で、21.5%増加している。

日本ビールは2018年に輸入量(8万6676トン)と輸入額(7830万ドル=約121億円)の両方でピークを迎えたが、2019年、日本政府の対韓輸出規制措置を受け、日本製品の不買運動が広がり、2020年の輸入額は567万ドル(約9億円)まで減少し、大きく落ち込んだ。

しかし時間とともに、そんな「ノー・ジャパン」の雰囲気は消え、新型コロナが落ち着くと日本への旅行者が増えたことで、韓国国内で日本ビールの需要が高まったと見られる。円安も後押ししたとの見方が強い。

韓国に輸入されるビールの国別の輸入額を見ると、いかに日本が突出しているかがわかる。

前述した通り、2024年の輸入額は、日本は6745万ドルだが、2位のオランダでも半分以下の2823万ドルだ。3位のアメリカが2289万ドル、4位の中国が1811万ドル、5位のポーランドが1160万ドルとなっており、日本ビールの人気が伝わってくる。

2位のオランダとの差も、2023年は日本5552万ドル、オランダ3016万ドルであるため、さらに広がっている状況だ。

今後も円安が続く見通しであり、日本旅行を楽しむ韓国人も増加傾向にある。この状況が日本ビールの需要にどのように影響するかが注目される。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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