韓国の1人当たり国民総所得(GNI)が日本や台湾を上回ったことが明らかになった。
GNIとは、1年間に国民や企業が国内外で得た所得の総額を指す。1人当たりGNIは、その国の国民の平均的な生活水準を示す指標とされる。
3月5日、韓国銀行が発表した「2024年第4四半期および年間国民所得(暫定)」によると、韓国の2024年の1人当たりGNIは3万6624ドルと分析された。
2023年(3万6194ドル)より1.2%増加した数値だ。
韓国の1人当たりGNIは、2014年(3万798ドル)に初めて3万ドルを超え、2021年には3万7898ドルに達した。しかし、2022年に急激なウォン安の影響で3万5000ドル台に落ち込んだ。
その後、2023年と2024年にそれぞれ2.7%、1.2%増加し、11年連続で3万ドル台を維持している。
韓国の3万6624ドルという数値は、国別の順位を見ると、人口5000万人以上の主要国の中で、アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス、イタリアに次ぐ6位だった。イタリアと韓国の差は、国際通貨基金(IMF)の展望値でみると、約2000ドルだ。
台湾は3万5188ドル、日本は3万4500ドルをわずかに上回る水準で、韓国より低いという。
韓国銀行のカン・チャング国民所得部長は「台湾統計庁の資料によると、2024年の台湾の1人当たりGNIは3万5188ドルであり、日本については公表された全体のGNIに対し、韓国銀行が為替レートと人口を考慮して計算したところ、3万4500ドルをわずかに上回る水準だった」と述べ、「昨年と同様に、韓国の1人当たりGNIが日本や台湾よりも高いと推定される」と明らかにした。
また、韓国の1人当たりGNIが4万ドルに到達する時点については、「昨年、IMFは2027年に4万1000ドルに到達すると予測したが、その後の為替レートの変動が大きくなったことなどを考慮すると、もう少し様子を見る必要がある」と述べた。
韓国は1人当たりGDPに続き、GNIでも日本を上回る結果となった。しかし、韓国のオンライン上では「数字だけ見れば先進国だが、実際の生活は違う」「国民総所得が増えても、私の暮らしは変わらない」「政治がまともなら、4万ドル達成もすぐなのに…」といった冷めた反応も多く見られた。
数字の上では日本や台湾を上回る結果となったが、為替や物価上昇などの影響を考慮すると、韓国の人々が実際に感じる生活水準との乖離があることも指摘されている。今後の経済政策が、この格差をどのように埋めていくのかが課題となるだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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