シカゴ・ホワイトソックスが12月22日(日本時間)、ヤクルト・村上宗隆と契約を締結したことを発表した。
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侍ジャパンでも活躍したスラッガーの渡米は韓国でも大きく取り上げられており、「日本の本塁打王出身ムラカミ、ホワイトソックスと2年504億ウォン契約」と題した通信社『聯合ニュース』を筆頭に、テレビ局、スポーツ紙、経済紙、一般紙など各社がこぞって報じている。
そんななかで、2年総額3400万ドル(約53億5581万円)という契約規模に注目したのが、スポーツ紙『スポーツソウル』野球班のキム・ドンヨン記者だ。ホワイトソックス加入発表直後には「通算246本塁打の巨砲の屈辱?なぜこのような選択をしたのか」と題した記事も伝えた同記者は、メジャー進出を果たした村上についてこう綴る。
「村上選手は今回のメジャーFA市場で“大物”と見なされてきた。『MLB.com』がFA打者のランキングで7位に位置づけたほどだ。メジャーで1試合も出場していないにもかかわらず、その存在感は別格でした。NPBを支配した“長距離砲”だったからだろう」
2017年のドラフト1位でヤクルトに入団した村上は、プロ2年目の2019年からポテンシャルが開花した。同年は143試合に出場して36本塁打96打点を記録。続く2020年は28本塁打、2021年は39本塁打を放ち、2022年には141試合に出場して打率0.318、56本塁打、134打点、OPS(出塁率+長打率)1.168という驚異の数字を残した。2021~2022年にはセ・リーグMVPを2年連続で受賞しており、「極端な投高打低のNPBにおいて、村上選手はまさに“宇宙人”そのものだった」とキム記者も絶賛を送る。
以降も2023年は31本塁打、2024年は33本塁打を記録。2025年は負傷の影響で56試合出場にとどまったが、それでも22本塁打を放った。そして今回、NPB通算246本塁打の実績を引っ提げ、メジャーの舞台に挑むことになった。
そんな村上には複数のメジャー球団が関心を示したとされる。大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希らが所属するロサンゼルス・ドジャースも新天地の有力候補に挙げられたが、最終的に村上が選んだのはホワイトソックスだった。
2年総額3400万ドルという契約規模について、キム記者は「長期契約で“億単位”の大型契約が予想されたが、意外にも規模はそれほど大きくならなかった。そこには複合的な理由があると思われる」とし、次のように分析する。
「まずは守備面。村上選手のポジションは基本的に三塁手で、一塁を守ることもあるが、守備力がメジャーのレベルではないという分析が少なくない。それに、空振りの比率が高い点も懸念材料だろう。『ESPN』は“過去3年間で三振率が28%ずつ増加した。ストライクゾーン内でのコンタクト率は72.6%で、メジャーにおいて下から2番目だ”と説明している」
こうした“懸念点”を抱える村上に対し、複数のメジャー球団が長期契約を提示したが、その年平均額は高くなかったという。そこで村上は、契約期間こそ短いが年平均額の大きいホワイトソックスを選択した。この選択をキム記者は、「2年後を見据えた決断」と見通した。
「村上選手はホワイトソックスで2シーズンを戦い、メジャーの投手相手でも通用することを証明したうえで、再び大型契約を狙うという構想だろう。27歳のシーズン(2027年)を終了した後に、フリーエージェント(FA)となることができる。パワーは確実にあるので、それを証明さえできれば、“超大型契約”がついてくる可能性は十分にある」
村上はホワイトソックスでのメジャー初年度から活躍を見せられるのか。韓国でも、その挑戦の行方に注目が寄せられている。
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