韓国プロ野球KBOリーグのNCダイノスが12月10日、アジアクォーター制度を通じて日本人投手の戸田懐生(とだ・なつき/登録名:トダ)を獲得した。
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戸田は愛知県出身の25歳、身長170cm・体重75kgの体格を持つ右腕投手だ。最速150kmのストレートをはじめ、ツーシーム、フォーク、スライダー、カーブ、カットボールまで多様な球種を安定した制球力で操ることが強みだ。
高校卒業後に独立リーグの徳島インディゴソックスを経て、2020年10月のドラフト会議で読売ジャイアンツから育成7位指名。巨人では2021年から在籍5年間で一軍通算19試合に登板し1勝1敗、防御率5.53だった。
2025年シーズンは一軍で2試合に登板し防御率5.53、二軍で35試合に登板し防御率2.42、4勝4敗という成績だった。ただシーズン終了後の10月に戦力外通告を受けた。
NCとの契約条件は総額13万ドル(日本円=約2023万円)。内訳は契約金が2万ドル(約311万円)、年俸が10万ドル(約1556万円)、オプションが1万ドル(155万円)となっている。
NCのイム・ソンナムGMは「先発とリリーフをどちらも任せられる人材として、継続的に観察してきた選手だ。10月末に昌原で行われたテストでも良い印象を残した。奪三振能力と制球力がチームにとって大きな力になるだろう」と期待感を表した。
戸田は球団を通じて、「入団の機会をくださったNCダイノスに心から感謝申し上げる。新しい挑戦を始めることになり胸が高鳴り、大きな栄誉と感じている。チームの助けになれるよう最善を尽くしたい」と意気込みを伝えた。
そんな戸田は、かつて日本の舞台で活躍した李大浩(イ・デホ/元オリックス・バファローズ、福岡ソフトバンクホークス)や呉昇桓(オ・スンファン/元阪神タイガース)といった韓国人選手のプレーを見て韓国野球に接したという。
「KBOの試合を非常に多く見てきたわけではないが、WBCなど韓国代表の試合はずっと見てきた。幼い頃は日本のプロ野球で活躍していたイ・デホ選手、オ・スンファン選手のプレーを見て深い印象を受けた」
また、「みやざきフェニックス・リーグや春季キャンプなどを通じてKBO球団と実戦を行った経験があり、KBOの雰囲気をある程度理解している」と付け加えた。
韓国での目標と覚悟を尋ねると、戸田は「自分が登板する毎回の試合で高い集中力を維持し、勝利を積み重ねたい。NCダイノスが優勝に挑戦するうえで力を添えることが目標だ。チームの一構成員として責任感を持って臨みたい」と力を込めて語った。
最後にNCファンに向けて、「ファンの皆さんの応援に応えられるよう、常にチームのために最善を尽くしたい。多くの応援をお願いしたい」と思いを伝えていた。
戸田は今後、米アリゾナの春季キャンプでチームに合流し、本格的な適応に入る予定だ。
(記事提供=OSEN)
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