イ・ボミ、キム・ハヌル、そしてアン・シネと、日本女子ツアーで大きな人気を集める韓国女子ゴルファーは少なくないが、近年、日本の写真週刊誌などで取り上げられているのが“次世代セクシークイーン”と呼ばれるユ・ヒョンジュだ。
1994年2月28日生まれの彼女は現在、27歳。2012年4月の韓国女子ゴルフツアー「ロッテマート女子オープン」でプロデビューしているが、未だに優勝経験はない。現在は韓国女子ツアー2部にあたるドリームツアーでプレーしている。
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実力からすれば大きな注目を集める理由は少ないかもしれないが、ユ・ヒョンジュの韓国における注目度は非常に高い。そのルックスと美ボディから韓国メディアが“ゴルフ女神”、“次世代セクシーゴルファー”といった修飾語をつけるほどだ。
はたして彼女はどんな人物なのか。ちょうど今から3年前に、韓国の水原(スウォン)で2度目のロングインタビューをしたことがあるので、その当時の内容を3回にわたってここに再現したい。
待ち合わせ場所のゴルフ練習場で待機していると、「記者さん、お久しぶりです」とユ・ヒョンジュが声をかけてきた。韓国で対面してのインタビューは今回で2回目となるだけに、前回よりもお互いリラックスした雰囲気だった。
さっそく、当時彼女が取り組んでいたことを尋ねた。
何を隠そう当時は海を越えて日本に渡り、QTを受けていたのだ。ユ・ヒョンジュはファーストQT初日をトップと1打差の5位タイで終えると、最終的に14位タイで通過。それは彼女にとって初めての日本での試合だった。
「日本のゴルフ場は韓国より管理がしっかりしている印象でした。グリーンの管理もしっかりしていましたし、コースもそれほど長くなかった。韓国との違いはありましたが、まったく違うとは思わなかったですね。特別に大きく驚いたということもありませんでした」
韓国女子ゴルファーは日本のコースについて、よくフェアウェイが狭い、グリーンが小さいと表現するが、ユ・ヒョンジュはそれほど違いを感じなかったという。
「そもそも日本でゴルフをしたのは、まだQTの1回だけなので(笑)。日本のゴルフ場について話せるほど経験もないですし、もうちょっと経験してから特徴をつかみたいです」と付け加えた。
ただユ・ヒョンジュはゴルフ場よりも、日本と韓国のゴルフ文化の違いに驚きを感じたという。
「日本では、クラブハウス内のレストランで帽子を取らないといけないのですね。韓国のゴルフ場にはないマナーでした。髪の毛に帽子の跡がついているのに…と思いながらも、ちゃんと取りましたよ。
あとプレー前に“お願いします”と言う体験も初めてでした。選手ごとに自分が打つ前に“お願いします”と言って、みんながそれに応えるんですよ。最初は“これは何?”と戸惑いましたが、私も日本語で“お願いしまーす”と挨拶しました(笑)」
日本と韓国のゴルフ文化の違いに戸惑ったのは、ユ・ヒョンジュだけではないだろうが、それにしても、なぜ彼女は日本でプレーしたいと考えているのだろうか。率直に聞いてみた。
「まず、ゴルフ選手として韓国だけでプレーするのはもったいないし、引退するまでに海外ツアーに挑戦したいという気持ちがもともとありました。そのなかでも日本は、実際にプレーしている選手たちの評価が特に高かったんです。
ファンの方たちも素晴らしいし、プロゴルファーとして気持ちよくプレーできると。そんな話をあまりにたくさん聞くので“私も一度行ってみたい”と。選手たちのフィードバックが決定打でしたね。キム・ハヌルオンニ(お姉さん)もそう言っていました」
こうしてファーストQTを無事通過したユ・ヒョンジュ。彼女は日本という国自体に対しても好印象を持っているようだった。次回はそんな彼女が受けた日本の印象や素顔について紹介したい。
文=慎 武宏
*この原稿はヤフーニュース個人に掲載した記事を加筆・修正したものです。
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