2007年に楽天でプロデビューした田中は、2013年まで球団の絶対的エースとして活躍した。特に、メジャー進出時直前の2013年には24勝無敗の防御率1.27を記録し、球団に史上初の日本シリーズ優勝をもたらした。
その後、アメリカに渡った田中は2014年から2020年までニューヨーク・ヤンキースで活躍し、78勝46敗、防御率3.74の記録を残して2020年に楽天に復帰した。
現在、日本プロ野球最高の年俸9億円を受け取っている田中だ。今季は25試合に登板して9勝12敗、防御率3.31(163イニング60自責点)、126奪三振、WHIP 1.17の成績を残した。
依然としてその技量は健在だが、かつてのような威力的で圧倒的な姿とはかけ離れていた。最近の調子では、田中のWBC出場は難しいだろうという見方もある。
それでも、田中は2000年代後半から侍ジャパン(野球日本代表)のエースを担った選手だった。2008年北京五輪に始まり、2009年と2013年のWBCにもすべて出場し、日本の先発陣をけん引した。
日本復帰後も、昨夏に行われた東京五輪に出場し、金メダルを首にかけた。
代表に人一倍強い思いを見せる田中は、再び侍ジャパンの一員となれることを願っている。
まだWBCに出場するメンバーを確定することはできない。メジャーリーガーの参加有無も確認しなければならないからだ。
ただ、仮に投打兼業の“二刀流”でメジャーリーグを支配した大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)が合流し、2年連続4冠王の山本由伸(オリックス・バファローズ)、さらには“パーフェクトゲーム男”佐々木朗希(千葉ロッテマリーンズ)、そして田中まで侍ジャパンに選ばれるとなれば、新旧が調和した完璧な夢の先発投手陣が築かれることになるだろう。
(記事提供=OSEN)