2023年シーズン初登板を果たした菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)に韓国メディアも注目している。
『OSEN』は4月5日、「“42億食い逃げ”と呼ばれた日本人投手、3連敗脱出導いた5回1失点の力投…もう一度信じてみようか」と題し、菊池に言及した。
菊池は同日、敵地カウフマン・スタジアムで行われたカンザスシティ・ロイヤルズ戦で先発登板し、5回3被安打(1被本塁打)、1四球、2奪三振、1失点の力投を披露した。
初回を三者凡退で処理した菊池だが、2回に先頭打者フランミル・レイエスのソロ本塁打を浴び、先制を許す。直後、マット・ダフィーに左前安打と暴投を犯し、無死二塁の危機に追い込まれた。
それでも、ハンター・ドジャーを右飛で打ち取り、ジャッキー・ブラッドリー・ジュニアの左飛からダブルプレーに仕留め、追加失点を防いだ。菊池にとっては千辛万苦のイニングだったが、最少失点で切り抜けた。
その後、3~4回を三者凡退で抑えた菊池は5回、ダフィーに左前安打、ブラッドリー・ジュニアに四球を許し、一死一、二塁と再びピンチを迎えた。
しかし、後続のネーサン・イートンとニコラス・ロペスを連続三振に仕留め、危機を克服した。菊池は同回限りでマウンドを降りた。
菊池が好投を見せたなか、ブルージェイズ打線は効率よく点を稼いだ。
1点ビハインドで迎えた3回にボー・ビシェット、ウラジミール・ゲレーロ・ジュニアの連続安打で一死一、三塁のチャンスを得ると、マット・チャプマンの左前適時打で同点に追いついた。
4回には先頭打者ウィット・メリーフィールドの二塁打、ダニー・ジャンセンの右飛で一死三塁とし、相手投手の暴投で逆転に成功。6回にはドールトン・バーショのソロ本塁打で点差を広げ、8回には一死一、三塁でジャンセンの右ゴロの間に三塁ランナーが生還し、さらに点を加えた。
結局、試合はブルージェイズが4-1で勝利。菊池は勝利投手となった。
なお、菊池は2022年シーズン前に3年3600万ドル(日本円=約41億4000万円、当時のレート)でブルージェイズに加入。2022年に1600万ドル、2023年と2024年に各1000万ドルを受け取る大規模な契約に成功したが、加入初年度は期待と裏腹に極端な起伏と負傷に苦しみ、32試合で6勝7敗の防御率5.19と不安定な成績に終わった。
特に、先発からリリーフに降格される屈辱も味わったことから、一部では“食い逃げ”という汚名もつけられていた。
それでも、2023年シーズン初登板で好投を見せただけに、今後の活躍が期待できそうだ。
(記事提供=OSEN)
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