DVでメジャーリーグでの現役続行危機に瀕しているフリオ・ウリアスが、トレバー・バウアーのように日本プロ野球に進出する可能性はあるのだろうか。
ウリアスの母国メキシコメディアは日本進出の可能性を見通しているほか、メキシカンリーグもウリアスがプレーできる可能性を残している。
2016年にロサンゼルス・ドジャースでメジャーデビューしたウリアスは、2020年から先発に定着。2021年には20勝を挙げてナ・リーグ最多勝のタイトルを獲得し、2022年には17勝7敗、防御率2.16を記録してナ・リーグ最優秀防御率に輝いた。
FA取得を控えた今季は21試合で11勝8敗、防御率4.60と振るわなかったものの、まだ27歳と若いウリアスはFA市場内でも魅力的な左腕先発投手であり、高い価値が付けられる見通しだった。
しかし、暴力事件によってキャリアにひびが入った。
ウリアスは今年9月初め、DVの疑いで警察に逮捕され、その後5万ドルの保釈金を払ってひとまず釈放された。
当時、ウリアスはサッカーアルゼンチン代表リオネル・メッシらがプレーするインテル・マイアミ対ロサンゼルスFCの試合が行われた米ロサンゼルスのBMOスタジアムで暴行を加えた。同行した女性を押しのけ、髪の毛を引っ張るなど暴力を振るった。被害女性は顔や首に傷ができ、鼻血も流していたという。
MLBは選手会と合意の上でウリアスを休職扱いとした。事実上、無期限の“行政休暇”だった。そんななか、ドジャースは行政休暇で試合出場が不可能なウリアスのロッカールームを片付け、ドジャー・スタジアム内のウリアスの壁画も撤去した。
今後、メジャー球団と契約できるかどうかは不透明だ。 行政休暇の身分であるため、いつ復帰できるかも未知数だ。
ウリアスは2019年にも女性に暴力を行使し、20試合の出場停止処分を受けたことがある。今回は重懲戒が下される可能性もある。
そんななか、メキシコメディア『Periodico La Voz』はウリアスについて、「史上最高の左腕先発として実力に疑いはないが、グラウンド外の問題が多すぎる。選手として復帰できる機会は限られている」と報じた。
そして、「アジア野球はウリアスにとって有力な選択肢の一つになるかもしれない。特に日本は競争レベルが高く、経済面でも余裕がある」とし、「ウリアスと同じ理由でメジャーで席を失ったバウアーが、今年横浜DeNAベイスターズでプレーし、良い結果を残した」と、日本行きの可能性を提示した。
まだ司法当局の処分やMLBの懲戒が出ていない状況であるため、ウリアスの未来がどうなるかは分からない。ただ、仮にメジャーでプレーできないとなれば、日本が選択肢になるかもしれない。
(記事提供=OSEN)
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