韓国国旗を持って応援した韓国ファンに向かって悪口と非難が殺到した。また、ソン・フンミンとイ・ガンインに対してレーザーも放った。
それにとどまらず、トッテナムのユニホームを着用した中国人ファンと中国代表を応援する中国陣ファンによる争いまで繰り広げられた。
これらすべて、韓国代表対中国代表の試合が行われたスタジアムで発生したことだ。アウェイでの“韓中戦”はまさに「めちゃくちゃなパーティ」だった。
11月21日、中国の深センユニバーシアードスポーツセンターで行われた2026年北中米W杯アジア2次予選グループC第2節では、韓国代表が中国代表に3-0で完勝した。
この日、スタジアムでは物議を醸す出来事が各所で発生した。
まず、スタジアムを訪れた韓国サッカーファンは、場内の片隅に設けられた観客席に移動した。韓国代表サポーター「レッドデビルズ」約10人が含まれた韓国応援団は、深センユニバーシアードスポーツセンター内のある種の島のように見えた。
3階に続き2階にも、中国の観客から離れた座席に韓国ファンの一部が座っていた。
空間は分離したものの、ソン・フンミンの名前が刻まれた韓国代表ユニホームを着用したファンが韓国国旗を持って応援すると、直ちに中国ファンが神経質になった。
中国のファンたちはそのファンに向かって突然叫んだ。悪口に近い叫び声を上げて「出て行け」と言い放ち、これに恐怖を感じた韓国ファンが席に座り、そこで一段落したように見えた。
しかし、一部の中国ファンは依然としてそのファンに向かって大声を上げた。結局、そのファンが韓国を応援することは難しかった。指定された座席のため移動が難しく、静かに試合を見守るしかなかった。
また、試合開始前の国歌斉唱では韓国国歌が流れている最中にブーイングが殺到した。最低でも国際対話の慣例上、国歌演奏中には相手の国歌を尊重し、沈黙と拍手をするのが慣例だが、中国サッカーファンにそのようなマナーはなかった。
その後、試合が始まると、途切れることなく中国の観客のブーイングが続いた。中国の選手がソン・フンミンのボールを奪えば歓呼し、逆に韓国の選手のプレーが続けばブーイングを浴びせる光景が見られた。
特に、ファン・ヒチャンが得たPKをソン・フンミンが蹴ろうとした際、中国の観客の度を越した「非マナー」行為が捉えられた。ソン・フンミンの顔を狙ってレーザーを撃ったのだ。このレーザーが選手の目に向かえば、瞬間的に視野に問題が生じることがある。
しかし、ソン・フンミンは慌てなかった。むしろ完璧なシュートで中国のゴールネットを揺らすと、得点直後、ソン・フンミンはブーイングを浴びせる観衆に向かって口元に指をあてるジェスチャーを披露し、完璧に機先を制した。
問題は、中国ファン同士でも争いが起きていたことだ。
中国メディアは「中国と韓国の試合中、トッテナムファンが中国代表ファンと喧嘩をした」とし、1枚の写真を公開した。正確な内容は伝えられていないが、中国国内でもトッテナムの人気が確認できる場面だった。
該当写真は、中国のSNS上で公開されたものだ。同SNSにはスタジアム内の観客同士でブーイングを浴びせる動画も公開されている。
動画にはトッテナムのユニフォームを着たファンが周囲の観客から揶揄される場面が盛り込まれた。とある中国の観客は、トッテナムのユニホームを着たファンに激しい感情を吐き出し、ブーイングを浴びせていた。
しかし、トッテナムのユニホームを着た観客は気にすることなく、逆に揶揄するなどの行為で応酬した。世界的にソン・フンミンの人気が高いなか、中国代表を応援するためにスタジアムを訪れたファンたちは、さまざまなブーイングを送っていた。
試合は韓国の勝利で終了したが、最後まで中国ファンのブーイングは殺到した。試合後、観客に挨拶するために場内を移動する中国代表選手たちにもブーイングが浴びせられた。
また、「自分たちに不利な判定が下された」とし、審判団が退場する際も容赦なくブーイングを浴びせていた。
(記事提供=OSEN)
前へ
次へ