今年最大の期待作とされる『イカゲーム』シーズン2が、本日(12月26日)17時に全エピソードを公開する。
「大作」の帰還は、コンテンツ業界を超え、産業界全体に影響を与えると見られている。
韓国を代表するKコンテンツ『イカゲーム』シーズン2の公開は、低迷している年末消費を活性化させる絶好の機会として注目されている状況だ。すでにシーズン1後の「コンテンツ特需」を経験した流通業界は、『イカゲーム』をテーマにした商品を次々と発売している。
「だるまさんがころんだ」に登場する巨大人形「ヨンヒ」を設置し、ゲームを体験できるポップアップストアを各地にオープンするなど、大ヒットへの期待が高まっている。
『イカゲーム』シーズン2が年末の流通業界の希望とされる理由は、そのIP(知的財産)パワーによるものだ。
シーズン1は、28億ビューを記録したNetflix史上最大のヒット作であり、アメリカのエミー賞で6部門を受賞する快挙を成し遂げた。
その影響力も絶大だった。『イカゲーム』に登場した「だるまさんがころんだ」や綱引きといった韓国の伝統的な遊び文化は、世界中で「Kゲーム」として知られるようになった。また、劇中に登場した小道具や食べ物も注目され、ビー玉やカルメ焼き、アルミ製の弁当箱、折り紙のような遊び道具の売り上げが急増。さらに、焼酎や生ラーメンといった食品も海外で話題を呼んだ。
作品の公開時期がハロウィンと重なったこともあり、ジャージや仮面などの売り上げも急増した。
すでにシーズン1の成功を目の当たりにした多くの企業は、シーズン2の公開前から迅速に動き始めていた。年末の繁忙期でありながら、高インフレや政治情勢の影響で消費心理が冷え込むなか、証明されたIPの力を活用して消費を活性化させる狙いがある。
特にトレンドに敏感なコンビニ業界では、積極的な動きが目立つ。GSリテールが運営するGS25では、『イカゲーム』のカルメララテやランダムカルメラ、『イカゲーム』デザインの交通カードなどを販売している。
シーズン1で生ラーメンと共に注目された商品である焼酎も、『イカゲーム』仕様のラベルをまとって登場した。ハイトジンロはシーズン2の公開に合わせて「チャミスル」特別版を発売。視聴者に馴染みのある「ヨンヒ」や「ピンクガード」「フロントマン」などのキャラクターをラベルに採用した製品で、すでに酒類販売店や流通業者で販売中だ。SNSでは、この焼酎を楽しむ人々の写真が投稿されている。
作品に直接登場しないが、『イカゲーム』のイメージを活用してコラボを行うケースも多い。
CJ第一製糖は『イカゲーム』シーズン2との協力を通じて、自社の食品ブランド「ビビゴ」に関連するキャンペーンを世界14カ国で展開している。餃子、キムチ、海苔スナック、韓国屋台料理など、各国の需要に応じた主力商品を期間限定の特別パッケージで提供している。韓国国内でも11月、冷凍トッポッキやカップトッポッキ、王餃子などを新たに発売した。
食品会社オットギは「プシャプシャ バター焼きイカ味」などをコラボ商品として投入し、トレンドに乗った。この商品の累計販売数は国内発売後、約50日で160万個を突破した。
「Kビューティ」業界もKコンテンツの効果を期待している。オリーブヤングの自社ブランド「ブリンググリーン」は、「だるまさんがころんだ」から着想を得て、トラブル箇所を狙い撃ちでケアするというコンセプトで商品を開発。
ウェイクメイクも『イカゲーム』シーズン2とのコラボエディションを発表し、全国の主要店舗やグローバルモールを通じて9カ国で販売している。業界関係者は「このようなコラボは、一時的なヒット効果にとどまらず、すでにグローバルコンテンツとしてブランド化された『イカゲーム』を通じて、自社ブランドを世界中に知らせる狙いがある」と述べた。
『イカゲーム』を活用した空間も消費者の反応を得ている。
GS25は2024年1月12日まで、ソウル城東(ソンドン)区の「DOOR to seongsu」にて『イカゲーム』ポップアップストアを運営。作品中のゲームを体験できるスペースとして、1日平均1000人以上が訪れている。
韓国国内の百貨店では、新世界百貨店がNetflixと提携し、攻撃的なマーケティングを展開している。
同社はソウルの江南(カンナム)店や釜山(プサン)センタムシティ店に『イカゲーム』のセットを再現した体験スペースを設け、全国5店舗で300以上のコラボ商品を販売するグッズストアをオープンした。また、賞金「456億ウォン」にちなんだ、アプリ内で4560万ウォン(約500万円)分のリワードを山分けするモバイルゲームも進行中だ。
(記事提供=時事ジャーナル)
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