日本ドラマに出演する韓国の俳優・女優が、ここ数年で目に見えて増加している。
12月1日には、中村倫也が主演を務めるTBS系金曜ドラマ『DREAM STAGE』に、ガールズグループRAINBOW出身の女優キム・ジェギョンが出演することが発表された。
また11月中旬には、IZ*ONE出身のカン・ヘウォンが、赤楚衛二主演のテレビ東京ドラマ『キンパとおにぎり~恋するふたりは似ていてちがう』に出演することが判明。続々と韓国俳優の名前が並ぶ状況となっている。
近年を振り返ってみても、『Eye Love You』のチェ・ジョンヒョプ、『初恋DOGs』のナ・イヌ、『ブラックペアン』シーズン2のチェ・ジウ、『虎に翼』のハ・ヨンス、『匿名の恋人たち』のハン・ヒョジュなど、日本ドラマに出演する韓国俳優は枚挙にいとまがない。
こうした流れを後押しする動きとして、日本テレビと韓国SBSが経営陣合同会議を開き、コンテンツ制作やグローバル展開で協力するパートナーシップ協定を締結した。日韓放送業界の連携強化は、今後さらに韓国俳優の起用が増える可能性を示している。
一方、海外俳優の起用には、トラブル発生時のリスクも伴う。日曜劇場『キャスター』に出演したキム・ムジュンのケースは、その象徴だ。
今年4月、『週刊文春』が主演の永野芽郁と既婚俳優・田中圭の交際疑惑を報じ、さらに永野がキム・ムジュンと“二股状態”にあったと伝えたことで騒動が拡大した。
報道直後、キム・ムジュン側は「親しい同僚」として熱愛説を否定。しかし、その後のドラマでは永野が通常通り出演を続けた一方、キム・ムジュンは事実上“退場”となり、画面への登場は激減。クレジットからも消え、降板説が浮上する事態となった。
主演女優を優先した判断として理解できる面はあるものの、「キム・ムジュンだけが不利益を被った」という声が韓国側で強まったのも事実だ。
このような事例が重なると、「トラブル時に韓国俳優だけが負担を強いられるのでは」と不満が高まり、せっかく築かれてきた日韓の協力ムードに水を差しかねない。
国境を越えて発表されるキャスティングは、日韓エンタメ交流が新たな段階に入った証しでもある。注目度が増すからこそ、予期せぬトラブルが起こった際の対応には、これまで以上の慎重さと公平性が求められる。
(記事提供=スポーツソウル日本版編集部)
前へ
次へ