生後11カ月の甥っ子をマンションの24階から投げ落として殺害した40代の伯母に対し、控訴審でも懲役15年の判決が維持された。
【注目】甥っ子を24階から投げ落とし「安楽死させた」と語った叔母
1月9日、大邱(テグ)高裁・刑事1部(チョン・ソンウク部長判事)は、殺人容疑で起訴された40代の韓国女性A氏に対する控訴審で、検察と被告の双方の控訴を棄却し、1審の懲役15年の判決を維持すると明らかにした。
弁論終結後、被告が反省文を裁判所に提出すると、被害者の母親は再び嘆願書を提出し、厳罰を求めた。
この恐ろしい事件が起こったのは昨年5月8日、「両親の日」だった。「両親の日」を迎え、A氏は一緒に夕食を取るために、大邱の弟の家に母親と訪問した。
A氏は弟夫婦の住むマンションに訪れ、「甥を抱いてみたい」と言って受け取り、母親が席を外した隙に24階のベランダの外に投げ落として殺害した。
精神病的症状を伴ううつ病と診断され、入院治療を受けていたA氏は、家族が甥を苦しめて病院に連れて行き、その後、箱に入れて痛ましく殺すのではないかといった妄想を繰り返していたとされる。
その過程で、家族によって苦しみながら死ぬよりも、甥が苦痛を感じずに死ぬほうが良いと考えるようになり、殺害を決意したという。実際に犯行直後、甥の母親に対して「私が安楽死させた」「病院に行っても苦しんで死ぬだろう」など、常識的には理解し難い発言をしていた。
A氏はまた、自分が結婚もできず、適切な仕事も持てないことに対して自己批判的な考えを抱くことが多かったとされる。
控訴審の裁判部は「被告は過ちを認め、反省している。また、うつ病などの心神耗弱状態にあり、初犯である。しかし、生後11カ月という防御能力がまったくない被害者をマンションの24階から残酷に投げ落として殺害するという犯行を行った」と述べた。
そして「遺族は生涯癒えることのない苦痛と精神的ショックを受けたと見られ、遺族からの許しを得ておらず、被害者の母親は厳罰を求めている。これらの事情を考慮すると、1審の判決が過重でも軽すぎるともいえない」と、控訴棄却の理由について説明した。
この事件について、オンライン上では「甥っ子とまったく同じことをしてあげれば?」「人の命の重さがたった15年なのか」「もう存在自体が反社会的といえるかもしれない。速やかに刑を執行すべき」「初めての誕生日まであと1カ月のときに…。母親の胸中は想像を絶する」といった反応が寄せられた。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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