韓国・全羅南道に囲まれた光州(クァンジュ)広域市の光山区と西区を流れる黄龍江沿いに位置する「長緑(チャンノク)湿地」は、2.7キロメートルにわたる広大な面積を誇っている。
この湿地は2021年に国家湿地に指定された。都市内で国家湿地に指定されたのは長緑湿地が初めてだ。
長緑湿地には、ススキや葦が生い茂り、微生物から大型動物まで共存できる最適な生態環境が整っている。実際にカワウソやヤマネコなどの絶滅危惧種4種を含む動植物829種が生息している。
かつて長緑湿地の周辺では開発の動きが見られ、開発と保全をめぐって環境団体と地域住民との間で対立が生じていた。長緑湿地の国家保護湿地への指定は、市民団体、自治体、そして政府の妥協を通じて実現した。
今後は、保全が最大の課題となる。地球温暖化の影響により湿地生態系に変化が生じ、都市の中でも特にアパート群に囲まれているため、破壊されるリスクが高まっている。
このような課題に対処するため、韓国初の都市内国家湿地である長緑湿地を保有している光州市で、湿地保全を目的とした政策議論の場が設けられることになった。
2月26日、光州市は環境部の主催で2月27~28日までの2日間、セントラル光州ホテル&レジデンスにおいて、「2025年湿地保全・管理民官学合同ワークショップ」を開催すると明らかにした。
今回のワークショップは、世界湿地の日(2月2日)を記念して、湿地保全政策と管理策を議論することを目的に開催される。
ワークショップには、コ・グァンワン光州市行政副市長、チャ・ウンチョル環境部自然生態政策課長、イ・チャンソク国立生態院長、キル・ギョンイク韓国湿地学会会長をはじめとする湿地専門家、民間団体、全国自治体の公務員など130人以上が参加する予定だ。
初日(27日)には、湿地保全政策に関するテーマ発表と討論が行われる。
キム・イルグォン光州研究院博士による「長緑湿地の現状と未来世代への取り組み」、キム・スジョン仁荷(イナ)大学教授による「NBS(自然基盤解決)を基にした河川管理のための湿地活用策」など、5つのテーマ発表が予定されている。
発表後、チャ・ウンチョル環境部課長などがパネリストとして参加し、2025年湿地保全政策の方向性や管理方針について討論が行われる。
2日目(28日)には、国内26番目の国家湿地保護地域である光州市光山区西峯洞(ソボンドン)の長緑湿地を訪問し、湿地保全の重要性を体感し、持続可能な管理方法の共有が行われる予定だ。
長緑湿地は、今後さらに保全を強化するために、「ラムサール条約湿地」への登録が推進される予定だ。
チョン・ヒョンユン光州市気候環境局長は「光州市は生物多様性の宝庫であり、気候調整機能を有する湿地を賢明に活用するため、長緑国家湿地のラムサール湿地登録を推進し、管理を強化する計画だ」と述べた。
さらに、長緑湿地を体系的に保全・活用するため、光山区西峯洞一帯(1万1051平方メートル)に195億ウォン(約20億3000万円、国費70%)を投じ、2026年までに湿地生態館と利用施設を建設する計画が発表されている。
(記事提供=時事ジャーナル)
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