ここ数年、中国と韓国では「腐ったキムチを食わせていた韓国」「韓服文化を盗まれた」「韓国の輸入品がコロナ流行のきっかけ」など、大小様々な話題を巡り、お互いに揚げ足を取るようなバッシングが続いている。
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そうした積み重ねからか、韓国内にいる中国人に対する対応にも現れているようだ。
ソウル研究院は最近、ソウルで3カ月(91日)以上滞在する満20歳以上の外国人を対象に、差別経験などを問うアンケート調査結果を公表した。
対象の外国人の国籍は「中国」「日本」「ベトナム」「アメリカ・ヨーロッパ」「台湾」「その他」の6種類に分けらた。
まず、国内在留外国人のうち「差別を経験した」と答えた割合は、ここ3年(2019~2021年)の間、12.1%だった。約10年前の同調査(2011~2013年)では5.5%だったため、倍以上も増えたという結果だ。
ここで驚くのは、中国人と日本人が感じていた差別意識が逆転したということだ。2011年から2013年頃までは「激しい差別を受けた」と回答する日本人は10.7%もいたのだが、最近3年は0%に近い水準にまで落ちた。
一方で中国人の場合、2011年から3年間は2.9%だけが「差別経験がある」という回答だったのが、最近3年間は16.2%にまで上昇した。韓国に滞在した中国人が感じた「嫌中」感情が、日本人が感じた「嫌日」感情を超えた結果となったのだ。
ちなみに、6種類の分類の中で「最も差別を感じた」と答えた割合が高いのは「ベトナム」だった。その理由としては、仲介業者を通して移住してきた女性や労働者などが、「約束や契約が守られていない」という点が大きかった。
この結果に韓国国内では「中国が嫌われるのは当然のこと」「外国人がわざわざ来なければ差別もない。韓国が嫌いなら自分の国に帰ってほしい」「ベトナムや中国人は韓国以外の他の国でも批判されるでしょう」など、厳しい意見が飛び交った。
ちょっとした思いやりを見せるだけで、お互いに気持ちがいいものだ。民間レベルで差別意識を持ったままでは、友好関係は困難だ。難しい問題だからこそ、解決への糸口が見つかればいいのだが…。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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