メジャーでは最近、アジア人野手に対する関心が高い。キム・ハソン(サンディエゴ・パドレス)は4年2800万ドル、鈴木誠也(シカゴ・カブス)は5年8500万ドル、吉田正尚(ボストン・レッドソックス)は5年9000万ドルなど、この3年間でアジア人野手の大型契約が相次いで行われた。
特に、典型的なホームランバッターとは言えない吉田が最も多くの金額を受け取ることになったのは、イ・ジョンフにとっても肯定的なシグナルだ。
“日本の看板打者”とも呼ばれる吉田が、予想をはるかに上回る大型契約を結んだのは事実だ。一部の米メディアではボストンが「オーバーペイをした」という評価も出ているほどだ。
しかし、近年は単なるパワーヒッターではなく、三振を取られずに多くのインプレーの打球を作り出すことができる打者に関心が高まっているのも事実だ。
『MLB.com』も12月20日(日本時間)、イ・ジョンフに関する記事で「イ・ジョンフは627打席で三振を32回しかしなかった。そして、四球を66回選んだ。KBO通算3000打席以上を記録した打者では打率1位(0.342)を守っている。KBO出身打者はより速い球を投げるメジャーの投手に苦戦する傾向があるが、イ・ジョンフはパワー、コンタクト、選球眼を兼ね備えているため、メジャーでも良い成績を出せるはずだ」と評価し、イ・ジョンフのコンタクト能力を強調した。
ただ、例え優れた打撃能力を持っていたとしても、パワーが足りないという評価はイ・ジョンフの足を引っ張る恐れがある。
吉田は30本塁打を超えたシーズンこそないが、過去に4シーズンで年20本塁打を放ったことがある。2019年には29本塁打と、惜しくも30本塁打に届かなかった。
反面、イ・ジョンフは今年23本塁打を記録して初めて20本塁打超えを果たした。通算本塁打数は「59」に過ぎない。打席当たりの本塁打の割合も4.17%の吉田に対しイ・ジョンフは1.66%としている。
それでも、イ・ジョンフは「来年もパワーよりは正確で強い打球を飛ばすことに集中する」と話した。無理に本塁打の本数を増やすよりは、自分の強みをさらに強化するという意味だ。すでにリーグで最も低い打席当たりの三振の割合(5.1%)を記録しているだけに、これ以上三振を取られないという目標も掲げた。
早くも韓国とアメリカを熱く盛り上げているイ・ジョンフが、新シーズンでどのような結果を生み出すかに関心が集まっている。
(記事提供=OSEN)