メキシコとの準決勝で9回裏に劇的なサヨナラ安打を放った“56本塁打MVP”村上が、アメリカとの決勝では値千金の同点本塁打を放つなど、侍ジャパンを優勝に導く輝かしい活躍を見せた。
大会通して不振が続いた末、最後に劇的な本塁打で韓国を金メダルに導いた2008年北京五輪でのイ・スンヨプを見ているかのようだった。
村上は昨季セ・リーグで56本塁打を放ち、日本人最多本塁打の新記録を樹立するとともにMVPも受賞した。
今大会では侍ジャパンの4番打者として活躍が大いに期待されていたが、開幕から深刻な不振に苦しんだ。それでもアメリカに渡った後、準決勝で脚本のないドラマの主人公となった。
4-5でメキシコに1点リードを許した9回裏無死一、二塁のチャンスで、村上は打席に立った。それまでは打率0.190(21打数4安打)と振るわずにいたが、中堅手の背を越える劇的なサヨナラ二塁打を放った。
村上は準決勝の試合後、「何度も悔しい思いをしてきたが、その度に仲間が助けてくれた。最後は自分に回ってきたが、チーム一丸で掴んだ勝利だと思う。期待に応えられて良かった」とし、「2009年以来の決勝。ベスト4の壁は難しかったが、このチームで最後の試合となるだけに、楽しんで最高の結果を得たい」と話していた。
そんな村上が、決勝の舞台で初打席から圧巻の存在感を見せた。
2回表にアメリカの先制を許した同回裏、先頭打者として打席に立った村上は、相手先発メリル・ケリーの初球を綺麗に打ち返し、同点本塁打をさく裂した。
その後の打席は併殺打、空振り三振、空振り三振で安打を追加することはできなかったが、侍ジャパンの3-2の勝利に着実に貢献した一日となった。
(記事提供=OSEN)