その活躍により、5月2日にはラ・リーガが選ぶ2022-2023シーズン「今年のチーム」候補に名を連ねた。惜しくも受賞はならなかったものの、韓国人選手が同候補に選ばれたのはイ・ガンインが初めてだ。
また、4月28日にはラ・リーガ第30節のベストゴールにも選ばれている。イ・ガンインはなんと65%の得票率で、ラファ・ミル(セビージャ)、アレックス・センテーリャス(アルメリア)、フェラン・トーレス(バルセロナ)を抜いた。選ばれたゴールは、ヘタフェ戦の後半アディショナルタイムに見せた鋭いシュートだ。
これは、ソン・フンミン(トッテナム)が爆発的なドリブル突破から見せた70mゴールを彷彿とさせた。その結果、イ・ガンインは4月度の「今月の選手」候補にも名を連ねた。こちらも、韓国人選手としては初めてだった。
そんなイ・ガンインの武器であるスキルは、今シーズンさらに勢いを増している。記録が物語っており、今季90回のドリブル成功を記録した。欧州5大リーグ中、ドリブル成功回数は4位だ。
そしてラ・リーガに限ると、ヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード)に次ぐ2位。成功率はさらに驚くべきもので、68%と圧倒的な1位を誇っている。他にも、キーパス、チャンス創出回数などでもリーグトップクラスの姿を見せた。
イ・ガンインの活躍により、マジョルカもリーグ9位という好成績を残している。
今季開幕前は降格候補だったマジョルカだったが、蓋を開けてみるとトップ10入りという期待以上の成果を残している。マジョルカが誇る攻撃ユニット、イ・ガンインとベダト・ムリキのコンビは、リーグ戦37ゴールのうち21ゴールも担当した。
スペインメディア『アパシオン・デポルティーバ』は、「イ・ガンインは毎試合能力を見せながら、目覚ましいシーズンを送った。彼はマジョルカ成功の中心だった。彼の影響力とチームプレーを発展させる能力は卓越していた」とし、「彼は、自分がなぜサッカー界屈指の才能の一人なのかを明確に証明した」と絶賛しているほどだ。
活躍に伴い、「KING」という新たなニックネームも獲得。マジョルカは彼の活躍に感嘆し、名前をもじった「LEE KING IN」という称号を与えた。
「マルカファンタジーゲームポイント」をもとに選定される今年のチーム候補にも選ばれた。ヴィニシウス・ジュニオール、ロベルト・レバンドフスキ(バルセロナ)、アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)らワールドクラスの選手たちと肩を並べることとなった。
充実のシーズンを過ごしたイ・ガンインは今、新たな挑戦を準備している。来季、より大きな舞台でプレーするため、今夏にマジョルカを離れる可能性が非常に高いとされている。彼のバイアウト金額は1700万~2000万ユーロほどと推定されていることから、マジョルカが彼を維持することは事実上不可能だ。
イ・ガンインには、アトレティコ・マドリードを筆頭に、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッド、ニューカッスル・ユナイテッド、アストン・ヴィラ、ナポリ、レアル・ベティスなど錚々たるチームが視線を送っている。スペイン現地でも彼の移籍は「時間の問題」と見られているほどだ。
このなかでも移籍先の最右翼はアトレティコだ。昨冬もイ・ガンインの獲得を試みたアトレティコは、再び彼を抱きしめるために挑戦している。
アトレティコは1000万ユーロ以上を使うのを嫌がっているが、競合が増えたことで追加の移籍金はもちろん、最高の有望株であるロドリゴ・リケルメのレンタルというカードまで提示した。
それだけでなく、ディエゴ・シメオネ監督の息子ジュリアーノ・シメオネ(レアル・サラゴサ)も喜んで交渉テーブルに置いたという。スペインメディア『OKディアリオ』は現在、アトレティコとマジョルカの双方は肯定的に交渉を進めていると伝えるほどの段階だ。
シーズンを終えた今、イ・ガンインはマヨルカのクラウンロゴの代わりに太極マーク(韓国国旗)を胸につけてプレーする。彼はユルゲン・クリンスマン代表監督が発表した6月の国際Aマッチ招集リストに名を連ねている。
イ・ガンインは3月の国際Aマッチに続き、今回も重用される可能性が高い。当時、彼はコロンビア戦に交代出場して30分間プレーし、続くウルグアイ戦ではフルタイム出場した。
王が帰還した韓国代表は16日、釜山(プサン)でペルーと対戦したあと、20日に大田(テジョン)でエルサルバドルと親善試合を行う予定だ。
(記事提供=OSEN)