藤浪は23日、敵地トロピカーナ・フィールドで行われたタンパベイ・レイズ戦でリリーフ登板したが、0.2回を投げて1被安打、2四球、1奪三振の2失点と振るわなかった。
セットアップマンの役割を与えられた藤浪は、チームが5-3とリードした8回に4番手でマウンドに上がった。
ただ、投手交代は失敗だった。藤浪はマヌエル・マーゴー、ヤンディ・ディアスの先頭2人に連続で四球を与えると、暴投を犯して無死二、三塁のピンチを招き、後続のワンダー・フランコの内野ゴロの間に1失点を喫した。
その後、一死三塁でハロルド・ラミレスを空振り三振に仕留めたものの、ランディ・アロザレーナに痛恨の適時打を浴び、5-5の同点に追いつかれた。5.2回3被安打、6奪三振、2四球の2失点と好投した先発グレイソン・ロドリゲスの勝利投手の条件が消えた瞬間だった。
結局、藤浪はアロザレーナの適時打を浴びた直後にシオネル・ペレスとの交代で降板し、苦々しく試合を終えた。藤浪の投球数23球のうち、ストライクは9球だった。
藤浪の2失点で同点に追いつかれたオリオールズだが、9回に決勝点を決めて6-5で勝利。ア・リーグ東地区首位の座を守った。
藤波は高校時代、160kmの剛速球を駆使して大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)のライバルと呼ばれた選手だ。
高校卒業後は阪神タイガースに入団し、2022年シーズン終了後にポスティングシステムを通じてメジャー進出を推進。そして今年1月、アスレチックスと1年325万ドル契約を結んでアメリカ行きの夢を叶えた。
だが、期待とは裏腹にデビュー戦となった4月2日のエンゼルス戦で2.1回8失点を喫すると、4月の1カ月間で1勝もできず、4敗の防御率13.00という大不振に苦しんだ。
5月も特に活躍はなく、月間防御率10.50というスランプを経験した。
ただ、藤波は6月に月間防御率3.97を記録すると、6月29日のニューヨーク・ヤンキース戦から7月10日のボストン・レッドソックス戦まで6試合連続無失点を達成。
15日のミネソタ・ツインズ戦では決勝本塁打を打たれ敗戦を喫したが、17日のツインズ戦では1.2回無失点、19日のレッドソックス戦でも1回無失点という好投を披露。7月の成績を7試合2勝1敗の防御率2.25とし、一時は30.86まで急騰したシーズン防御率も8.57まで下げた。
そして今月20日、トレードを通じてオリオールズの一員となった。
もっとも、現時点では特にトレード効果は見られないようだ。
オリオールズでのデビュー戦となった22日のレイズ戦で1回1被安打(1被本塁打)の1失点を記録し、翌23日の試合でも0.2回2失点の不振に見舞われた。移籍後2試合の防御率は16.20まで急騰している。
それでも、オリオールズ率いるブランドン・ハイド監督は、「最初の打者2人に対しては制球が少し乱れたが、その後の立て直し方は印象的だった。ストレートも102マイルまで出た。彼は素晴らしいボールを持っている選手だ。きっとチームに大いに役立つだろう。彼を信じている」とし、藤浪に対する信頼感を示していた。
(記事提供=OSEN)