菊池は8月16日のフィラデルフィア・フィリーズ戦で先発登板し、6回4被安打、無四死球、7奪三振、1失点でクオリティスタートを記録した。
1-1の同点で降板し、メジャー初の10勝は後回しとなったが、ブルージェイズの2-1の勝利の足がかりとなる好投を見せつけた。
1回から7打者連続凡打と好調な滑り出しを見せた菊池は、これといった危機もなく5回まで無失点の行進を続けた。6回に初めて失点を喫したが、後続を凡打で処理し、追加点を与えなかった。
総投球数は84球で最速155.3km、平均152.7km。ストレート(44球)をはじめ、スライダー(22球)、カーブ(15球)、チェンジアップ(3球)などを駆使した。
主な武器であるスライダーとカーブで空振り三振を4つ奪ったが、ストレートによる見逃し三振も3つあった。 球威、制球、変化球すべてが素晴らしかった。
同日まで菊池は、今季24試合(128.1回)9勝4敗、防御率3.44、132奪三振を記録している。
2019年にシアトル・マリナーズでメジャーデビューして以来、自己最多かつ初の10勝を目前に控えている。
昨年までの4年間、通算防御率は5.02だったが、今季は初の3点台が有力だ。昨年は5.2個に達した9回当たりの四球数も、今年は2.5個と顕著に減っている。
リュ・ヒョンジンがトミー・ジョン手術から回復して元気に復帰した際、ブルージェイズ先発陣で最も不安な立場にいたのが菊池だった。
先発1~4番手のアレク・マノア、ケビン・ゴーズマン、ホセ・ベリオス、クリス・バシットの立場が安定的とみられていた。菊池は昨年、8月中旬からリリーフに下がり、そのままシーズンを終えたことがある。
しかし、リュ・ヒョンジンが成功裏に復帰した後も菊池は先発陣に生き残った。むしろ、起伏の激しい投球を繰り返したマノアがリュ・ヒョンジンの流弾を受けて先発陣から離脱し、マイナーに降格となった。
菊池は先月17日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦を皮切りに、直近6試合連続で1自責点以下に抑えている。
ブルージェイズ先発投手の6試合連続1自責点は球団歴代最長タイ記録で、これまでは1988~1989年にデーブ・スティーブ、2020年にリュ·ヒョンジンが達成した。菊池が次の登板で球団初の7試合連続1自責点以下に挑戦する。
『MLB.com』は「菊池が人生最高のシーズン、時間を過ごしている。 16日のフィリーズ戦も菊池が6回の間に圧倒的な投球をしたため、ブルージェイズが勝つことができた。7三振を奪い、一つの四球も許さなかった」とし、「1年前に菊池を見た人たちにとっては、この数値が夢のように感じられるだろう。いつのまにか彼は、地球上で最も熱い先発投手の一人になった」と褒め称えていた。
(記事提供=OSEN)