大谷は12日、敵地T-モバイル・パークで行われたシアトル・マリナーズ戦に「2番・指名打者」で出場予定だった。しかし、試合前に急きょ大谷がメンバーから外れ、疑問を呈した。
試合前の打撃練習でスイングをする過程で、まだ試合に出られる状態ではないと判断し、ラインナップの修正が行われた。大谷の代わりにマイク・ムスタカスが指名打者として入り、打順の調整がなされた。
『MLB.com』によると、エンゼルスを率いるフィル・ネビン監督は試合前、「今日は大谷が大丈夫だと確信していたが、ウォーミングアップをしてすべての治療をした後、スイングをした際に100%ではなかった。大谷が自ら“今日ではない”と言った」と明らかにしたという。
大谷は今月4日のオークランド・アスレチックス戦での出場を最後に、直近7試合連続で欠場した。
5日のボルチモア・オリオールズ戦の試合前打撃練習で右脇腹の痛みを訴えた。以降、選手団とともに遠征にも同行しているが、ネビン監督が「明日復帰できるだろう」とコメントして結局欠場する状況が3試合連続で繰り返されているため、疑問を生みだしている。
大谷は先月24日のシンシナティ・レッズ戦で先発登板時、肘の違和感を訴えて途中降板。右肘の靭帯損傷が確認され、投手としてはシーズンアウトとなった。
以降、指名打者としてはプレーをし続けていたが、肘の手術の可能性が高まり完全なシーズンアウトの可能性が提起されている。
エンゼルスは早くもポストシーズンから遠ざかっている。そこに脇腹の負傷も重なったことで、大谷のシーズンアウトが現実味を帯びている。なお、エンゼルスは大谷が欠場した直近8試合で4勝4敗を記録している。
8試合連続で欠場中の大谷だが、ア・リーグMVP候補として有力な成績は現在も残っている。
投手では23試合(132イニング)10勝5敗、防御率3.14、167奪三振。打者では135試合打率0.304(497打数151安打)、44本塁打、95打点、102得点、91四球、143三振、出塁率0.412、長打率0.654、OPS(出塁率+長打率)1.066を記録中だ。
本塁打をはじめ、出塁率、長打率、OPSの各部門で1位を守っている。
ナ・リーグではマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)が50本塁打を突破しており、メジャー全体ではトップの座を明け渡しているが、ア・リーグ内に限れば大谷の本塁打王獲得に今のところ障害物はなさそうだ。
ア・リーグ本塁打ランキングの2位はルイス・ロベルト(シカゴ・ホワイトソックス)の35本で、大谷と9本差も離れている。
今季はこのままシーズンアウトの可能性も提起されるなか、大谷が本塁打1位を守ることが有力とされている。
(記事提供=OSEN)