ジャイアンツ、“韓国のイチロー”に払い過ぎ?オーバーペイ指摘に米現地メディアが反論するワケ

2023年12月15日 スポーツ #プロ野球
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韓国プロ野球KBOリーグで通算884試合に出場し、打率0.340(3476打数1181安打)、65本塁打、515打点、OPS(出塁率+長打率)0.898を記録したイ・ジョンフは、韓国最高の打者として国内を支配した。

プロ1年目の2017年に新人賞を受賞すると、2022年は142試合で打率0.349(553打数193安打)、23本塁打、113打点、OPS 0.996を記録し、打撃5冠(首位打者、最高出塁率、最高長打率、最多打点、最多安打)とリーグMVPに輝いた。

今年は足首の負傷で手術を受けたため、シーズンを早く終えたものの、86試合で打率0.318(330打数105安打)、6本塁打、45打点、OPS 0.861と活躍した。日本でも元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム氏の息子で知られ、“韓国のイチロー”と呼ばれている。

以前からイ・ジョンフに注目し、キウム・ヒーローズのホーム最終戦にはピート・プティラGM自ら高尺スカイドームを訪問。イ・ジョンフの韓国最後の打席をともにしたほど、心から獲得を望んでいたジャイアンツは、韓国プロ野球からMLBに進出する選手としては史上初となる1億ドル超えの契約を実現し、イ・ジョンフの獲得に成功した。

ポスティング費用の1882万5000ドルを含めれば、ジャイアンツがイ・ジョンフ獲得のために支出した金額は1億3182万5000ドルに達する。

『CBSスポーツ』は「ジャイアンツが今冬の市場に出てきたイ・ジョンフを好んでいたことは、業界ではよく知られた事実だ。それでも、イ・ジョンフの契約が公開されると、ほかの球団のスカウトとアナリストは驚くしかなかった。数人の関係者は昨冬、ボストン・レッドソックスと5年9000万ドルの契約を結んだ吉田正尚とイ・ジョンフを比較している。

イ・ジョンフと吉田の契約は、いずれも国際FA選手に過度な金額を支払ったと考えられる」とし、ジャイアンツがイ・ジョンフに過度な契約を提案したと指摘した。

イ・ジョンフ
イ・ジョンフ

とはいえ、ジャイアンツが何の理由もなくイ・ジョンフと巨額の契約を結んだわけではない。イ・ジョンフはジャイアンツが確信を持てるほどの能力を持っている。

イ・ジョンフがメジャーでも良い成績を収められるかを分析した『CBSスポーツ』は、「このような質問はイ・ジョンフやキム・ハソン(サンディエゴ・パドレス)、そしてメジャーに渡ってきたすべてのKBOリーグ打者に問われてきた。KBOリーグは世界で3番目に優れたリーグだ。しかし、メジャー、日本プロ野球と比べると投手のレベルが落ちる」としながらも、「しかし、イ・ジョンフは違う。彼はコンタクトの優れた打者だ。我々が入手した情報によると、イ・ジョンフは直球に対しコンタクト率97%を記録し、全体のコンタクト率は91%に達した。ストライクゾーンの外に出たボールを打った割合は23%しかない。リーグレベルは異なるものの、マイアミ・マーリンズのルイス・アラエス(2022年ア・リーグ、2023年ナ・リーグ首位打者)がコンタクト率92%、ボール球を打った確率32%を記録した」とし、イ・ジョンフの優れたコンタクト能力に注目した。

「イ・ジョンフに足りないのはパワーだ」と指摘した同メディアは、「イ・ジョンフの最高打球速度はアンドリュー・ベニンテンディ(シカゴ・ホワイトソックス)、ロビー・グロスマン(テキサス・レンジャーズ)と似ている。昨年は23本塁打を放ったが、そのシーズンを除けば、6シーズンで平均7本塁打を記録した。一般的に、KBOリーグの打者はメジャーに移籍した後、長打力が落ちる。とあるベテランスカウトは、イ・ジョンフがオラクル・パーク(ジャイアンツのホーム球場)で本塁打をどれくらい打てるかという質問に、“おそらく多くないだろう”と答えた」と分析した。

ジャイアンツはアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)やカルロス・コレア(ミネソタ・ツインズ)、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)などスーパースターを獲得しようと試みたが、たびたび目の前で選手たちを逃した。このため、焦ったジャイアンツがイ・ジョンフに過度な契約を提案したという意見もある。

『CBSスポーツ』は「イ・ジョンフは彼らほどではない。しかし、輝かしい経歴を積み、世界的によく知られている選手だ。ファルハン・ザイディ球団社長は、最高水準の選手を迎え入れるために喜んでオーバーペイをする意志があったようだ。我々が同意できるかどうかは分からないが、ザイディ社長は不合理な行動をしなかっただろう。我々は球団運営に見える以上の何かが必要だと認める。おそらく最高の結果のためには、時々、他人が危険だと思うことを甘受しなければならないだろう」とし、ジャイアンツがイ・ジョンフの潜在力に勝負に出たと見通した。

(記事提供=OSEN)

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