韓国の忠清南道・瑞山(ソサン)で発生した「レンタカー殺人事件」の被告キム・ミョンヒョンと検察の双方が、1審で言い渡された懲役30年を不服として控訴した。
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2月27日、法曹界によると、強盗殺人などの容疑で起訴されたキム・ミョンヒョンは、2月24日に大田地方裁判所瑞山支院・第1刑事部(カン・ミンジョン部長判事)に控訴状を提出した。
翌日の25日、検察も量刑不当を理由に控訴状および控訴理由書を裁判所に提出した。
キム・ミョンヒョンは2024年11月8日22時ごろ、忠清南道瑞山・東門洞(トンムンドン)の飲食店の駐車場付近で、凶器を振り回して40代の男性Aさんを殺害した後、現金13万ウォン(約1万3500円)を奪った容疑を受けている。
当時、彼はギャンブルなどで1億ウォン(約1040万円)の借金を抱えていた状態だった。
犯行後、キム・ミョンヒョンはAさんの車を奪って逃走し、遺体を近くの水路に遺棄して車に火をつけた。また、盗んだお金で食事をし、約6万ウォン(約6220円)分の宝くじを購入していた。
1審で無期懲役を求刑していた検察は、裁判所が言い渡した懲役30年よりもさらに重い刑が下されるべきだと主張した。
検察は「被害者が死亡した結果と犯行の残虐性、遺族の苦痛を考慮すれば、求刑通り無期懲役が言い渡されるのが妥当だ」と述べ、「被告側も量刑不当を理由に控訴したのではないか」と控訴の背景を明らかにした。
これに先立ち、検察は犯行の残虐性、被害の重大性、公共の利益、被害者遺族が身元情報の公開を要請した点などを考慮し、キム・ミョンヒョンの身元を公開することを決定している。
1審の裁判部はキム・ミョンヒョンに対して懲役30年を言い渡した。
裁判部は「ギャンブル中毒で財産を浪費し、困窮した状態で犯行を綿密に計画した。見ず知らずの被害者に致命的な傷害を負わせた後、生きている被害者を遺棄し、最終的に死亡させた」と指摘した。
また、「被害者から奪った13万ウォンでタバコや宝くじを買い、犯行の翌日には平然と職場に出勤するなど、罪悪感のかけらも見られない」と述べ、「被害者の遺族が感じた精神的苦痛は想像を絶するものであり、遺族から許しを得られていない点を考慮した」として、重刑を言い渡した理由を明らかにした。
(記事提供=時事ジャーナル)
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