9月5日、韓国の国家機関である女性家族部は「2021統計で見る女性の人生」というデータを公表した。
調査報告内で、韓国における女性に対する暴力の現状を見ると、性暴力は一日平均86件、性暴力事件の発生件数は3万1396件になる。
これは、平均すると一日約86件の事件が起きていることになる。2010年(2万375件)の1.5倍に達する数値だ。
さらにデート暴力検挙件数は9858件で、一日平均27件発生した。検挙された犯罪の種類には、暴行・傷害(71.0%)が最も多かった。
ストーカーでの検挙は581件に上り、2017年以来、増え続けているなど、女性を取り巻く韓国の現状は厳しく、社会が全体的に安全だと感じる女性の割合は27.6%に過ぎない。特に「犯罪安全」の項目では「非常に、または比較的安全である」と答えた女性は21.6%にとどまった。この数値は、女性10人のうち8人は不安を感じているという意味になる。
こうした女性に対する過度な犯罪の根底には、韓国社会の闇があると分析する識者も多い。
特に、前述したデート暴力は「経済的に苦しい立場にある男性が必要以上に恋人に依存し、暴力を振るう」というパターンが多いとされる。不況にあえぐ状況が韓国内で被害を増やす要因になっていると考える見方が多いわけだ。
韓国で女性が不安のない生活を送るためにも、こうした被害が少なくなっていけばいいのだが……。