日本による強制徴用被害者として知られるイ・チュンシクさんが、享年105歳で死去した。
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1月27日、「日本強制動員市民の会」によると、イさんは同日午前、光州(クァンジュ)の療養病院で老衰により息を引き取った。
健康が悪化し入院治療を続けていたイさんは、昨年下半期から療養病院で闘病生活を送っていた。
イ・チュンシクさんは1940年代、日本製鉄の岩手県の釜石製鉄所に強制動員され、劣悪な環境下で労働を強いられた。当時、17歳だった。しかし日本の敗戦後も賃金を受け取ることはなく、帰国を余儀なくされた。
韓国の最高裁は2018年10月、日本製鉄や三菱重工業など強制徴用に関与した日本企業に対して損害賠償責任を認める判決を下した。しかし、これらの企業は判決を履行しなかった。
これに対して韓国政府は2023年3月、日本企業が支払うべき賠償金を「日帝強制動員被害者支援財団」が募金した資金で代わりに支払う、「第三者弁済」方式を解決策として発表した。財団の財源は、1965年の日韓請求権協定で資金を受け取った国内外の企業による寄付金で構成された。
2018年10月・11月の最高裁判決で勝訴した原告15人中、11人がこの「第三者弁済」方式での賠償を受け入れたが、3人の生存被害者のうち、イさんとヤン・グムドク(95)さんがこの方式に反対し、賠償金を拒否していた。
しかし昨年10月23日にヤンさんが、続いて10月30日にイさんが賠償金を受け取ったことで、15人中13人(生存者は3人中3人)が「第三者弁済」方式を受け入れた。
ただ、イさんは賠償金を受け取ったわずか3カ月後に、この世を去ったことになる。
故人の弔問所は光州西区のVIP葬儀場に設けられており、葬儀は1月29日に行われる予定だ。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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