尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の支持者たちが、大統領の弾劾審判事件を審理するムン・ヒョンベ憲法裁判所長権限代行の自宅前に集まり、辞任を求める抗議を行った。
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2月17日午前7時20分頃、尹大統領の支持者約20人が、ムン代行が住んでいるとされるソウル鍾路(チョンノ)区のマンションの裏門に集合した。
彼らは「資格不足のムン・ヒョンベは辞任せよ」「大統領を釈放せよ」「ムン・ヒョンベ、イ・ミソン、チョン・ゲソン、チョン・ジョンミOUT刑務所へ行け」と書かれたプラカードを掲げ、「ムン・ヒョンベは辞任せよ」と声を上げた。
この集会を主催した団体は、ファン・ギョアン元国務総理が率いる「不正選挙腐敗防止隊(不防隊)」だ。不防隊はこの日を皮切りに、約1カ月間、ムン代行の通勤・退勤時間に合わせて集会を開くと予告した。
不防隊のパク・ユンソン事務総長は「私たちは弾劾審理が透明かつ憲法裁判所法に基づいて行われることを望む意図で集会を開いた」とし、「自宅周辺で批判デモを行えば、近隣住民の間でムン代行の評判が悪くなり、本人がプレッシャーを感じるだろう」と述べた。
また、尹大統領の支持者たちは「他の憲法裁判官の自宅住所を調べ、集会を開く」とも予告した。
この日の集会により、住民からは不満の声も上がった。しかし不防隊は「国が危機に瀕している以上、やむを得ない」とし、抗議を続けた。
警察は、マンション裏門の両側の歩道に規制線を設置し、秩序維持に努めた。警察関係者は「住民からの通報があれば規制を強化できる」とし、「騒音を管理し、住民への被害を最小限にするよう努める」と説明した。
同日8時40分頃まで、ムン代行がマンションを出る姿は確認されなかった。約1時間にわたる集会は、一部住民の抗議を除いて、大きな衝突もなく終了した。
一方、警察は2024年末から、尹大統領の弾劾審判を担当する憲法裁判官全員の自宅に警護チームを配置し、安全管理を続けている。
憲法裁判所長代理として、平時でも警護対象となるムン代行の自宅前には、この日、約20人の警察部隊が投入された。
警察によると、今回の集会に関する新たな身辺保護要請はなかった。警察関係者は「すでに警護チームを配置しているため、仮に身辺保護の要請があったとしても、特に大きな変化はないだろう」と話した。
また、「住宅地での集会である以上、住民の不便が生じないよう、適切に管理していく」と付け加えた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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