ジャイアンツが2月7日(日本時間)に発表した春季キャンプ招待選手のリストでは、グズマンが投手兼一塁手の「ツーウェイプレーヤー」で分類されていた。
ドミニカ共和国出身で左投左打のグズマンは、2018年にテキサス・レンジャーズでデビュー。初年度は123試合出場で打率0.235、91安打、16本塁打、58打点、OPS(出塁率+長打率)0.822と活躍した。当時は韓国人メジャーリーガーとして長年活躍したチュ・シンス(現SSGランダース)とも同僚だった。
ただ、昨年はニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結び、同年9月にはロースター入りを果たすもすぐにDFAに。そして今回、ジャイアンツとマイナー契約を結ぶに至っている。
打者としてメジャーで定着できない時期が続いたなか、グズマンが決断したのが二刀流への挑戦だった。昨年12月に公開された映像では、グズマンが96マイル(154.5km)のファストボール、92マイル(148.1km)のスライダー、84マイル(135.2km)のチェンジアップを投げていた。
実際、昨年にはトリプルAで1試合のみ投手として登板しており、3イニングで2四球1奪三振を記録した。ほかに投球記録はないが、90マイル中盤の速球を投げるだけに期待が膨らむ。
もっとも、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)が二刀流としてメジャーリーグで成功を収めて以降、現地では新たな二刀流が次々と登場しては消えていった。
ブレンダン・マッケイ(タンパベイ・レイズ傘下)、マイケル・ローレンゼン(デトロイト・タイガース)、クリスチャン・ベタンコート(タンパベイ・レイズ)などがその例だ。ただ、彼らは目立った成績を残すことはできなかった。マッケイは肘の手術後にマイナー降格となり、ローレンゼンも投手転向後にバットを下ろした。
元々外野手としてデビューするも、投手に転向してメジャー復帰を果たしたアンソニー・ゴース(クリーブランド・ガーディアンズ)の事例もある。だが、グズマンは打撃を完全に諦めたわけではない。
というのも、ジャイアンツはブランドン・ベルトがFAでトロント・ブルージェイズに移籍したため、一塁のデプスが弱まっている。このため、グズマンは二刀流として再起を伺いつつ、一塁の空席を狙う見通しだ。
(記事提供=OSEN)