カン・ベクホは4-5とオーストラリアに1点リードされた7回裏、一死後にチェ・ジョンの代打で打席に立った。そして2ボールから相手の3球目のチェンジアップを上手く返して二塁打を放ち、イ・ガンチョル監督の信頼に応えた。
問題はこの後だった。インプレーの状況で三塁側ダッグアウトに向かって喜びを示していた際、足が二塁ベースから離れてしまい、この隙を逃さなかった相手内野手にタッチされアウトとなったのだ。
最初の判定はセーフだったが、ビデオ判定の結果、足が離れた瞬間にタッチされたことが明らかになり、聞いたこともないような“セレモニー死”に終わった。後続のヤン・ウィジが安打を打っただけに、カン・ベクホのボーンヘッド・プレーに対する残念さと叱責はさらに大きくなっている。
プロとして出てはならないプレーだった。KBSで解説を務めたパク・チャンホは「喜びすぎるあまり自己制御ができなかった。このような姿が出てはいけない」と苦言を呈し、海外メディアも「いくら見ても信じられない場面だ。集中力不足が原因だ。韓国は最悪の事態を経験してしまった」と、カン・ベクホの安易なプレーに厳しく忠告していた。
しかし、カン・ジョンホの意見は違っていた。
2010年広州アジア大会、2013年WBC、2014年仁川アジア大会で韓国代表に選ばれたカン・ジョンホは試合後、SNSのライブ放送を通じてオーストラリア戦をレビューし、カン・ベクホのミスに対する個人的な見解を明らかにした。
カン・ジョンホは「カン・ベクホはとても上手だ」とし、「上手だが、まだ代表での経験があまりない。どうしても若くして出て(案だを)打てば、当然興奮するから、そういうこともあり得る。そうしながら経験が積まれるのだ」と伝えていた。
カン・ジョンホはかつてKBOのネクセン・ヒーローズ(現キウム)、米メジャーリーグのピッツバーグ・パイレーツで活躍した選手だ。
ただ、現役中に3度の飲酒運転事故を起こすと、2019年夏にパイレーツ退団後は無所属状態が続き、2022年3月には一度は古巣キウムと契約するも、韓国野球委員会がこれを認めず白紙に。結局、プロ続行の道が絶たれ、現役を退いた。
(記事提供=OSEN)