初回、先頭打者のアレックス・バードゥーゴに先制のソロ本塁打を許した前田だが、後続の3人は凡打で処理した。「4番・左翼手」で先発出場の吉田正尚とも対峙したが、右飛で打ち取った。
2回は一死後に四球を与えるも、コナー・ウォンを中飛で仕留め二死とした。ただ、直後に自身の暴投で走者を二塁に進塁させると、ジャレン・デュランに3球目のスプリットを打ち返された打球が銃弾のようなスピードで左足首に直撃した。
一度はマウンドに手をついた前田だが、素早く立ち上がってボールを補給し、一塁に送球して投ゴロに仕留めた。だが、直後に打球が直撃した足首を掴み、悶絶するかのようにグラウンドに倒れ込んだ。
トレーナーやチームメイトが駆け付け、心配そうに様子を見守るなか、前田はしばらくして立ち上がり、足を引きずりながらベンチへと戻った。
結局、同回限りで降板し、2回1被安打、1四球、1失点で試合を終えた。試合はレッドソックスが11-5で勝利し、前田は敗戦投手となった。今季は登板3試合ですでに0勝3敗、防御率は4.15となった。
ただ、試合後のX線検査では骨に異常がないという結果を受けたという。2021年9月にトミー・ジョン手術を受け、2022年シーズンを全休した前田は同日、メジャー通算60勝達成を目標に登板したが、惜しくも不発に終わった。
悪夢の登板となった前田だが、試合後の会見に登場。当時を振り返り「死ぬほど痛かった」と率直に語っていた。デュランの打球速度は111マイル(約179km)と、骨が折れていなかったのが幸いだった。ただ、負傷状態を見守らなければならないため、次の登板日は未定となっている。
(記事提供=OSEN)