吉田は直近1週間で行われた6試合で5度のマルチヒットに成功し、爆発的な打撃感覚を誇っている。
4月21日のミネソタ・ツインズ戦の5打数2安打に始まり、22日のミルウォーキー・ブルワーズ戦で4打数1安打、23日のブルワーズ戦でも4打数2安打を記録した。
24日のブルワーズ戦はマルチヒットに加えて珍記録も打ち立てた。1回のうちに本塁打2本(ソロ本塁打、満塁本塁打)を放ち、6打点を記録したのだ。
25日のボルチモア・オリオールズ戦は3打数3安打1四球の100%出塁。26日のオリオールズ戦も4打数2安打で、4試合連続マルチヒットを記録した。
吉田は26日までの1週間で打率5割(24打数12安打)、2本塁打、9打点、出塁率0.519、長打率0.792、OPS 1.311という驚くべき成績を見せつけている。
同期間の打率はメジャー全体1位、OPSは全体3位だ。ロサンゼルス・ドジャースのジェームズ・アウトマンが打率0.490、4本塁打、9打点、OPS 1.500で1位、テキサス・レンジャーズのアドリス・ガルシアが打率0.429、3本塁打、9打点、OPS 1.478で2位だ。
昨冬にレッドソックスと5年9000万ドルの大型契約を結んだ吉田。今年3月のWBCでは打率0.490(22打数9安打)、2本塁打、13打点、出塁率0.531、長打率0.727、OPS 1.258と活躍し、侍ジャパンを優勝に導くとともに打点王に輝いた。
大会後、レッドソックスのユニホームを着てメジャー開幕を迎えた吉田は、デビュー4試合目で初本塁打を放つなど、最初の4試合で17打数5安打(打率0.294)と順調なスタートを切った。
しかし、12日のタンパベイ・レイズ戦で3打数無安打を記録した後、太ももの負傷により一時離脱、4試合を欠場した吉田は、復帰後3試合で無安打が続き、シーズン打率を0.167まで下げてしまう。
それでも、太ももの治療を進めながらコーチと打撃フォームの修正を行った成果が徐々に表れ始めた。内角の球に対する弱点を埋め、安打生産が増え始めたのだ。そして、1週間で爆発的な打撃感覚を見せると、シーズン打率を0.167から0.278と、1割以上も跳ね上げた。
レッドソックスが9000万ドルを投じて獲得した当時、アメリカでは2020~2021年の2年連続パ・リーグ首位打者に輝いた吉田に対し、身長が173cmと比較的低いことに憂慮する視線が多かった。そして、開幕して打率1割台と振るわない期間もあったが、4番打者として出場を続ける過程で巻き返しつつある。
アメリカメディア『The Cold Wire』は「レッドソックスの新星、驚異的な打撃力を連続で発揮」という見出しを打ち、「吉田は昨冬に5年契約でチームに合流し。最近、レッドソックスのスターは熱いバットを振り続けている。レッドソックスはア・リーグ東地区最下位ではあるが、吉田は熱い打撃感を示しており、昨冬に支払った金額(5年9000万ドル)の価値があることを証明している」と伝えていた。
(記事提供=OSEN)