大谷は26日、敵地シティ・フィールドで行われたニューヨーク・メッツ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、2打数1安打、3四球、1得点の活躍でチームの3-1の勝利に貢献した。
24日のシンシナティ・レッズ戦で投球中に肘を痛め、早期降板した大谷。 検査の結果、右肘靭帯の損傷が確認され”二刀流”の中断を余儀なくされたが、打者としては引き続き出場するという計画を明らかにし、一日の休息を経ていつもと変わらず打席に登場した。
初打席から出塁に成功した。1回、一死走者なしの状況でメッツ先発の千賀滉大相手に落ち着いて四球を選んだ。 直近9試合連続出塁に成功した瞬間だ。
両チーム無得点で迎えた3回無死1塁では、靭帯が損傷した肘で二塁打を放った。
1ボール2ストライクの不利なカウントで、千賀の4球目のカットボールを打ち返し、3試合連続安打に成功した。肘の負傷にもかかわらず、打球速度185kmの弾丸のような打球を放ち、「怪我した肘はまったく問題なさそうだ」と現地中継陣の感嘆を誘った。
大谷はその後、ブランドン・ドゥルーリーの犠牲フライで三塁に進んだ後、マイク・ムスタカスの中前安打でホームベースを踏んだ。
大谷の出塁ショーは続いた。2-1でリードした5回一死走者なしで、千賀相手に再び四球を得て3出塁を達成した。
その後、8回は一ゴロで退いたが、3-1でリードした9回二死一、三塁のチャンスを迎え、申告敬遠で4出塁を記録した。大谷との勝負を避けたメッツは後続のアンドルー・ベラスケスを二ゴロに打ち取り、追加失点なしでイニングを終えた。作戦成功だった。
安打1本を追加した大谷のシーズン打率は、「0.304」から「0.305」に小幅上昇した。
『MLB.com』は試合後、「大谷は肘の負傷という衝撃的なニュースにもかかわらず、依然としてエンゼルスと野球ファンの希望として残っている。右肘靭帯損傷の診断を受けたが、手術に対する具体的な所見を受けるまで指名打者として出場し続ける。そしてこの日、メッツ戦で二塁打と四球3つでチームの勝利を導いた」と、大谷の闘魂への驚きを伝えた。
エンゼルスも大谷の闘魂に拍手を送った。
エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは、「大谷は負傷にもかかわらず試合に出場する。2次診断が出るのを待っており、試合出場が不可能だという所見が出るまで試合に出場する。 大谷は今年特別なシーズンを過ごしており、チームにとって大きな存在だ。彼がラインナップにいてくれて嬉しい」と語った。
また、同日先発登板して6回1失点の好投を披露し、シーズン7勝目を記録したパトリック・サンドバルは、「大谷の出場はすごい。大谷は試合を愛し、私たちを愛している。これは明白な事実だ。彼は自らに迫った現実と向き合っている中でもプレーをしている。とても特別だ」と親指を立てた。
肘の靭帯を損傷したなかでも打席に入り、4出塁でチームの勝利に貢献した大谷。アメリカ現地メディアをはじめ、監督、同僚の全員が大谷に敬意を示している。