モール・オブ・アジア・アリーナは、200人を超える取材人員を同時に収容できる規模だ。予選で人気の高かったアメリカの試合も、記者席が半分しか埋まらないほど余裕があった。
だからこそ、すでにマニラに来ている韓国人記者に「席がないから途中で帰れ」というような通達を送ったことが信じられなかった。状況が同じはずの中国や日本の記者は、いずれも決勝戦まで取材できる記者証をもらっていた。
記者の事情を聞いたフィリピンの同僚記者たちは、「FIBAの政策は話にならない。苦労してフィリピンに来たお客さんにこんな風に接するのか。我々も乗り出して抗議する」と加勢してくれた。
韓国バスケットボール協会にも助けを求めた。協会関係者は「FIBAにとって韓国は罪人だ。事情は残念だが、FIBAは常に強硬な態度を取る。私たちがいつも経験することだ。協会レベルで話をしてみる」と述べた。
実際、韓国はコロナ禍の影響で、昨年にフィリピンで行われたW杯予選に参加しなかった。すると、FIBAは韓国に対し容赦なくW杯出場資格を剥奪した。一抹の再考余地もなかった。
また、8月に行われたパリ五輪のアジア予選も、旅行禁止国のシリアで開催されたことで韓国は台湾とともに参加しなかった。これにより、韓国は2024年パリ五輪にも出場できない。
韓国男子バスケが最後に出場したオリンピックは1996年アトランタ五輪だ。FIBAは国際大会への不参加を続けてきた韓国に憎しみを抱いている。
時刻が出場しないW杯という舞台で、不本意ながらも韓国がバスケ界の外交でどれほど辺境なのか、FIBAが韓国をどう思っているのかを骨身にしみて体験した。
世界的に影響力を発揮できる体育人もバスケ界にはいない。FIBAが韓国を無視するのは当然だった。
規則は規則だから従わなければならない。5日の朝、韓国に帰る準備をしながら荷物をまとめていたところ、FIBAからメールが来た。
「決勝トーナメントの取材を取り消した記者がいるので、代わりに記者証を付与する」という恐縮な返事だった。おかげで日程を急いで変更し、マニラに残ることができた。
自国でW杯を開催した日本は、満員の観客の前で3勝を挙げ、パリ五輪出場権を獲得した。はたして韓国でそのような場面が見られる日は来るのだろうか。
(記事提供=OSEN)
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