「この子の誕生日は2020年12月28日です」「では、今(2021年1月1日)は2歳ですね」
生後1週間の赤ちゃんの年齢がすでに2歳。日本の感覚では理解できないが、韓国では上の会話が成立する。
韓国は現在も年齢に「数え年」を使っており、しかも年齢が1歳加算されるのは誕生日ではなく、元旦。つまり冒頭の会話のように、12月末に生まれた子供は生後1週間であっても、翌年1月1月には「2歳」となるわけだ。
さらに韓国では「数え年」と一口に言っても、生まれた瞬間から1歳と数え、新年にプラス1歳される純粋な意味での「数え年(セヌン・ナイ)」と、誕生日を無視して現在の年(西暦)から生まれた年(同)を引いた“ヨン・ナイ”というものもある。そのため、かの国では実質的に1人が3つの年齢を持つ事態になっている。
例えば、1996年8月生まれの人は2021年6月時点で、数え年では「26歳」だが、“ヨン・ナイ”では「25歳」となり、誕生日を迎えていないので満年齢は「24歳」といった具合だ。実生活において非常に混乱が多いことは、想像に難くないだろう。