北朝鮮との対立がますます鮮明になっているなかで、韓国軍の戦力に対して疑問が提起された。
韓国陸軍の自走砲戦力のうち、10台中3台には操縦士がいないというのだ。
国会・国防委員会所属のユ・ヨンウォン議員室が陸軍から提出を受けた資料によると、陸軍の自走砲操縦士の配置率は2022年までは80%台だったが、2023年には72.2%に急減した。2024年(6月30日現在)も72.9%にとどまっている。
戦車(92.7%)や装甲車(93.2%)と比べると、明らかに低い配置率だ。
韓国陸軍には自走砲「K9」が約1100台配備されているが、操縦士が足らず、現在の配置率では300台近くの運用が難しい計算になる。
自走砲操縦士の配置率が低い主な原因は、人口減少の影響で、初級幹部の離脱によって自走砲を操縦する下士官や将校が不足しているからだという。
さらに“兵役逃れ”が追い打ちをかけている。
10月11日、前出のユ・ヨンウォン議員が兵務庁から提出された「国外旅行許可義務違反者の刑事処分現況資料」によると、過去6年間で計1037人のうち893人が海外居住を理由に捜査中止処分を受けていたことがわかった。
実に86%が海外にいるという理由で、捜査を免れたことになる。懲役刑を言い渡された者は全体のわずか5%で、5人だけだ。
さらに2022年以降、国外旅行許可義務違反者545人の中で懲役刑に処せられた者は一人もいないこともわかった。執行猶予付きの判決を受けた者も、わずか4人にとどまっている。
国外旅行許可義務違反者の大多数は、刑事処罰が十分に行われていない点を悪用し、“兵役逃れ”のために海外で「逃げ続けている」状況が続いているということだ。
北朝鮮が南側とつながる道路・鉄道を断絶し、朝鮮半島の緊張感が高まっているなかで、韓国軍は不足している人材を補うことができるのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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