年々、学校の教師の権威が低下しているとされる韓国。教師になったことを後悔している人の割合は20.1%に達し、OECD加盟国で最も高いという。
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韓国教育政策研究所は11月20日、小・中・高等学校教員6050人を対象に6月18~30日に実施した教職文化認識アンケート調査の結果を発表した。
調査における「教師のストレスの原因」に関する質問で、今年の1位は「学生の違反行為および親の抗議・騒乱」(39.8%)であった。
これは2004年に行われた同調査では11.6%と低かったが、20年で大きく増加したことがわかる。2004年のストレスの原因1位は「業務過負荷」(29.7%)だった。
続いて「教職活動遂行の障害要因」では、「学生・保護者の非協力的な態度」が50.1%でトップに。2004年の調査では「過重な雑務と自律性侵害」が57.0%で1位だったが、今年は2.6%にとどまっており、こちらも大きく変わっていることがわかる。
こうした結果になったのは、教師の立場の弱体化が著しいからに他ならない。モンスターペアレントをはじめ、教員を尊重しない「教権の侵害」が続いているのが現状だ。
教師の不遇な立場を受け、韓国内では「モンスターペアレントとその子供。これらをコントロールすることは不可能」「教師が厳しく叱れない土壌が、今の若者たちの非常識な行動につながっている」「教師の言動を保障する制度を作らなければ、我慢のできない子供のような大人が量産されていく」など、多くの意見が上がった。
韓国は「先生(師匠)の日」という日があるほど、先達が尊敬される国であり、かつては教師の社会的地位も高かった。しかし、今の時代では教師は尊敬どころか、見下される対象にまで落ちてしまっている。
教権の回復が進まなければ、教師はますます減少するしかないだろう。
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