韓国の保守系少数野党「改革新党」の李俊錫(イ・ジュンソク)代表は10月13日、国会法制司法委員会の国政監査で無所属のチョ・ヒョクジン議員がチョ・ヒデ大法院長(最高裁長官)を「壬辰倭乱(文禄・慶長の役)」を起こした豊臣秀吉に例えたことについて、与党を狙い撃ちして「豊臣秀吉とチョ・ヒデ大法院長は似ている点がない」と批判した。
李俊錫代表はこの日、自身のフェイスブックに「そのような人物と似た人は別のところにいる。“共に民主党”と李在明(イ・ジェミョン)大統領が果てしなくより多くの権力を追い求め、自分に従わない人をすべて疑う態度は、豊臣秀吉が夢見た“天下人”の欲望と似ている」と綴った。
彼は豊臣秀吉を「下級武士出身で、ひたすら身分上昇に執着し、権力の頂点に立った後も側近中心の人事を繰り返し、誰も信じられなかったヒステリックな人物だった。そして、持っているものに満足せず“天下人”を自任し、侵略まで日常的に行った人物だ」と評価。続けて「“天下人”とは、日本を越えて朝鮮と中国まで手中に収めようとする誇大妄想」とし、「行政部と立法部を掌握したから、司法部まで手に入れようとする考えこそ、その“天下人”になろうとした愚かな夢と違わない」と皮肉った。
また、李俊錫代表は「我々が壬辰倭乱から学ばなければならない教訓は、“チョヨトミ・ヒデヨシ(チョ・ヒデ+豊臣秀吉)”のような粗末な言葉遊びではない」とし、「数多くの朝鮮の民の犠牲によって折られた“天下人”の夢が、どれほど虚しいものであったかを悟ることだ」と強調した。
さらには、「民主主義の砦である三権分立を守ろうとする大韓民国国民の決意は、結局、君主を守るために学ばされ、強要された儒教的秩序上の忠誠心よりも強いだろう」と述べ、「嘲笑ではなく省察を、侮辱ではなく歴史的教訓を学ぶことこそが、今日の政治が取るべき姿勢だ」と付け加えていた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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