32歳になったソン・フンミン、ビッグクラブへの移籍は可能なのか

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ソン・フンミン(32)のサッカーキャリアにおいて、トッテナム・ホットスパーFCは最も長い時間を過ごしたチームだ。

【画像】「中国人は地球の汚点」ソン・フンミンを怪我させた合成写真

2015年にトッテナムへ移籍してプレミアリーグに進出したソン・フンミンは、自らを鋭く鍛え、世界的なアタッカーへと飛躍した。2021-2022シーズンにプレミアリーグ得点王に輝いたことは、その努力のハイライトだった。

何よりも20代前半から30代を超えた現在に至るまで、10シーズンにわたり、トッテナムのために献身する姿は“純愛”そのものであった。

冷えた空気の感知

2度の再契約を通じてトッテナムとの同行を続けるなかでも、残念な点はあった。選手として最も絶頂の瞬間に来た、他のラブコールを受け入れなかったことだ。

公式には交渉に至らなかったが、ソン・フンミンは20代後半に入ると、5大リーグのビッグクラブから関心を寄せられていた。ファンは、ソン・フンミンのサッカーキャリアにおける唯一の欠点であるトロフィー不足を解消するためには、トッテナムを大胆に去り、優勝争いをするチームに行かなければならないと主張した。

ソン・フンミン
(写真=OSEN)ソン・フンミン

そのたびにソン・フンミンの選択はトッテナム残留だった。一つのチームのレジェンドになれる資格を得た代わりに、依然として優勝を経験していない。

トロフィーに最も近づいた2018-2019シーズンのチャンピオンズリーグで、ソン・フンミンはハリー・ケインと共に素晴らしいパフォーマンスでトッテナムを決勝に導いたが、最後の一線を越えることはできなかった。

今シーズンもトッテナムは15ラウンドを終えた時点でプレミアリーグの11位を記録しており、優勝とは縁遠い。

しかし最近、変化が感知された。チームのキャプテンとしてキャリアを続けるかと思われていたソン・フンミンとトッテナムの関係が急速に冷え込んだ。再契約交渉が停滞したことで生じた問題だ。

トッテナムが2021年の再契約時に挿入された1年延長オプション以外に、再契約計画はないとソン・フンミン側に通知したことで問題が生じた。このままだとソン・フンミンは延長オプションが満了する2026年以降、トッテナムでの自らの未来を保障できなくなる。

昨シーズン終盤時点でトッテナムは、ソン・フンミンとの3回目の再契約を通じて事実上の終身契約を結ぼうという意思を見せていた。週給などの個人条件の引き上げも予想されていた。

しかし8月以降は突然態度を変え、延長オプションのみを行使すると通知したのだ。イギリスの主要メディアによると、延長オプションは年俸の引き上げなしにクラブの一方的な選択で可能であり、選手にとって絶対に不利な条件とされる。

その結果、ソン・フンミンがトッテナムを去る可能性も提起されている。

ソン・フンミン
(写真=OSEN)ソン・フンミン

イギリスの『Football transfers』は、「ソン・フンミンが9月の記者会見で公然と契約問題について言及した。移籍の可能性も十分にある。現在、マンチェスター・ユナイテッドがソン・フンミンを主要目標として挙げている。レアル・マドリードとの激しい競争が予想される」とし、イングランドとスペインリーグを代表する2大ビッグクラブの関心を報じた。

マンUはシーズン序盤の不振が続いたことでエリック・テン・ハフ監督を解任し、ポルトガル出身のルベン・アモリム監督を任命した。アモリム監督は前任監督体制で長期間不振だった選手を整理し、新たなラインナップを構築したいと考えており、その中にソン・フンミンが含まれるという主張である。

レアルも同様の状況だ。昨シーズンはラ・リーガとチャンピオンズリーグを同時制覇したものの、今シーズンはライバルのFCバルセロナに押されている。世界最高のストライカーであるキリアン・エムバペを獲得したにもかかわらず、攻撃力で苦戦しており、ソン・フンミンのエネルギーが必要とされている。

バルセロナと関連付けられた噂も浮上した。『チームトーク』は「ソン・フンミンが自身のキャリアをきちんと締めくくるため、バルセロナに逆提案を行った。選手は延長オプションに同意せず、チームを移籍しようとしている」と主張した。しかし、この噂は過度な推測に過ぎないという指摘が多い。

イギリスの主要日刊紙は、いずれも延長オプションの発動がトッテナムの意向次第で可能であると報じているからだ。

「トッテナム、最大3年の契約を提示する可能性も」

世界的なスター選手たちがキャリアの晩年に選択する中東リーグの舞台と同様に、トルコ移籍の可能性も感知された。

ソン・フンミン
(写真=OSEN)ソン・フンミン

トルコのトップクラブであるガラタサライSKがソン・フンミンを望んでいるということだ。ガラタサライはサウジアラビアの一部のクラブと共に、継続的にソン・フンミンの獲得を推進してきた。ガラタサライは移籍金を支払い、今冬にもすぐに獲得する準備ができているとの報道が現地で出ている。

金銭面のみを考慮すればサウジ移籍が一般的だが、トルコ移籍であればヨーロッパに留まり、チャンピオンズリーグなどに引き続き挑戦できるという利点がある。

このような噂が続くなか、トッテナムも困惑する反応を見せた。

トッテナムの情報を専門的に扱う『スパーズウェブ』は、「トッテナムは契約交渉で時間を稼ごうとしている。延長オプションに加え、さらに2年間の契約を追加した長期契約を提示する予定だ。それにより現在の給与を維持したまま、最大3年の契約を結ぶことが可能になるだろう」と報じた。

こうした関心は、30代半ばを迎えようとしているにもかかわらず、ソン・フンミンのパフォーマンスと市場価値が依然として高いことを証明している。

トッテナムの確固たるエースとして浮上した過去5年間、ソン・フンミンは91ゴール52アシストを記録している。平均すると、ほぼ20ゴールの得点力と10アシスト以上の存在感を示している。フィニッシャーとしてもゲームメーカーとしても機能する独特なタイプの選手だ。

ヨーロッパでソン・フンミンと似たスタイルの選手は、同年代のモハメド・サラー(リバプール)程度だとされている。

今シーズンもソン・フンミンはプレミアリーグとヨーロッパリーグで計15試合に出場し、5ゴール4アシスト(12月11日基準)を記録している。年齢によるパフォーマンス低下が懸念されるような兆候はまったく見られない。

さらにアジア出身の選手でありながら、2シーズン連続でトッテナムのキャプテンを務め、多くの尊敬を受けている。多くの点でソン・フンミンは今後2年間、問題なく高いパフォーマンスを発揮できるだろうと見られている。

ヨーロッパサッカーでは、依然として30代初めから中盤にかけての選手たちがトップレベルの実力を発揮している。サラーだけでなく、ロベルト・レヴァンドフスキ(バルセロナ)、ハリー・ケイン(バイエルン・ミュンヘン)、ロメル・ルカク(ナポリ)が主要リーグで得点王やアシスト王争いをリードしている。

レヴァンドフスキは1988年生まれであり、ケインとルカクは1993年生まれだ。特にレヴァンドフスキは満34歳で4500万ユーロ(約72億8000億円)の移籍金を記録し、バルセロナへ移籍して3シーズン目もなお活躍中だ。

1992年生まれのソン・フンミンも十分に自信を持ち、新たな挑戦に乗り出すことができると確信を持てる。

(記事提供=時事ジャーナル)

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