面識のない男性を殺害し、現金を奪って逃走したキム・ミョンヒョンに対し、懲役30年の実刑判決が確定した。
韓国の法曹界によると、5月30日の控訴審で原審と同様に懲役30年が言い渡された後、被告および検察の双方が上告を行わなかったため、刑がそのまま確定したという。
キム・ミョンヒョンは2023年11月8日午後10時ごろ、忠清南道・瑞山市東門洞(チュンチョンナムド・ソサンシ・トンムンドン)の飲食店近くの駐車場で、初対面の40代男性Aさんを刃物で刺して殺害。現金13万ウォン(約1万3000円)を奪って逃走したとして起訴された。
事件後、キムはAさんの車を奪って逃走し、遺体を近くの水路に遺棄。さらに、証拠隠滅を図る目的で車両に放火した。
捜査の結果、キムはオンラインカジノで作った借金を返済するために事件を計画していたことが判明。事前に凶器を準備し、高級車の運転者を犯行対象として狙っていたという。
奪った現金は食事代に使われたほか、約6万ウォン(約6000円)分の宝くじを購入していたことも確認されている。
一審では懲役30年の実刑判決が下された。裁判所は「強盗殺人を計画していた点、手口が極めて残虐であり、遺族からの許しも得られていない」としつつも、「初犯である点を考慮した」と量刑理由を示した。
判決に不服を申し立てたキム・ミョンヒョンと検察はともに控訴。検察は二審でも無期懲役を求刑したが、裁判所は「被告が刃物で深刻な傷を負わせたこと、計画的な殺害であったことは明白」として、原審の判断は合理的な範囲内であるとし、控訴を棄却した。
控訴審判決後、双方が上告せず、懲役30年の判決が確定した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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