世界競争力ランキングで韓国が2020年に続いて、悪くない順位をキープした。日本は昨年よりも順位を上げたが、韓国には及ばない結果となった。
スイスの国際経営開発研究所(IMD)が6月17日付で「世界競争力ランキング2021」を発表した。それによると、1位はスイス(3→1位)。ランキングが開始された1989年以来、初めてトップとなった。
64カ国が対象となった今回のランキングのトップ10は、2位スウェーデン(6→2位)、3位デンマーク(2→3位)、4位オランダ(4→4位)、5位シンガポール(1→5位)、6位ノルウェー(7→6位)、7位香港(5→7位)、8位台湾(11→8位)、9位アラブ首長国連邦(9→9位)、10位アメリカ(10→10位)となっている。
ドイツは15位(17→15位)、中国16位(20→16位)、イギリス18位(19→18位)、そして韓国が23位(23→23位)だった。
韓国にとって23位は、昨年に続き、過去最高に最も近い数字だ。2020年、韓国は新型コロナの防疫で高い点数を受け、28位から23位と5段階も浮上。過去最高(22位)を記録した2011~2013年に近づいた。また人口2000万人以上の国家のなかでは8位に入っている。
IMDの国家競争力の評価は、経済成果、政府効率性、企業効率性、インフラの4分野に分かれる。
そのうち韓国は、経済成果が27位から18位に上がった。「国際貿易」(41→33位)、「国内経済」(11→5位)などが目立つ。特に「雇用」(12→5位)は、コロナ禍でも「就業率」(12位)、「失業率」(8位)を記録した。
ただ政府効率性は、28位から34位と大幅にランクダウン。企業効率性(28→27位)とインフラ(16→17位)は、大きく変動しなかった。
韓国企画財政部は今回の評価について、「昨年5段階の上昇した後、コロナ危機でも経済的成果の分野の肯定的な評価に支えられ、今年も高い順位を維持した」とし、「昨年マイナス成長幅を最小限に抑え、投資と輸出実績などが肯定的に作用した一方、コロナ長期化などによる避けられない指標の下落と企業人が体感する条件の悪化が、政府効率性に投影されて順位がやや下落した」と説明した。
なお日本は、2020年の34位から3段階アップの31位だった。「国内経済」「雇用」「科学インフラ」は高く評価されたが、「政府の財政状況」や「企業の経営慣行」の評価が低かった。
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