年金額が減額される不利益を甘んじて受け、老齢年金を繰り上げて受給するベビーブーマー世代が韓国で初めて10万人を超えたことが判明した。
10月18日、国会・保健福祉委員会に所属する「共に民主党」のパク・ヒスン議員が国民年金公団から受け取った資料によると、2023年、ベビーブーマー世代(1954~1963年生まれ)の中で、新たに早期老齢年金を受給した人数が10万1358人に達し、初めて10万人を突破した。
ベビーブーマー世代の早期老齢年金の新規受給者は、2019年は5万3606人だったが、2021年に4万7707人にまで減少した。しかし、2022年に5万3022人と増加に転じ、2023年には2019年の1.9倍に急増した。
今年は上半期の時点で、2023年の40%に近い4万1555人のベビーブーマー世代が早期老齢年金を受給している。
老齢年金受給者全体における早期受給者の割合も、2019年の15.4%から2022年には14.2%と減少したものの、2023年には15.6%に増加した。さらに今年上半期の時点では15.9%まで上昇している。
早期老齢年金は、法定の支給時期よりも1~5年早めて年金を受給できる制度で、高齢者の老後の収入を保障する目的で設計された。1年早く受給するごとに年金額が年間6%(月0.5%)ずつ減額され、最大で5年を繰り上げて受給すると、最大30%が減額される。
パク議員は「昨年から、損失を覚悟で老齢年金を繰り上げて受給するベビーブーマー世代が急増している」と述べ、「早期年金受給の原因を分析し、ベビーブーマー世代の老後貧困を防ぐための対策を急いで講じる必要がある」と指摘した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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