誕生秘話と苦難を乗り越えて掴んだ栄光…東方神起とSMエンターテインメントの“光と影”

2021年11月17日 K-POP #アイドル
このエントリーをはてなブックマークに追加

韓国メディアによると、まずはSMエンターテインメントへの感謝が大きかったとしている。

ユンホとチャンミンもSMとの契約条件に100%満足しているわけではないが、デビューからおよそ5年間で、それぞれ15億ウォン(約1億5000万円)以上の収入を得るまでになったことをありがたく思っていたという。
 
また、“アジア最高のアーティスト”に育ててくれたSMへの“信義”もあった。

「SMが練習生時代から支援を惜しまず自分たちに投資してくれたからこそ、今の東方神起がある」。そんな思いが強かった。

さらにいえば、そのSMが自分たちの可能性をさらに高めてくれると、確信していたのだろう。目先の金銭的な問題ではなく、SMとともに今後も成長していきたいという思いが強かった。

韓国のとある音楽関係者も語っている。

「ユンホとチャンミンはSMのマネジメント能力を高く評価しているし、信じている。実際、今や韓国だけでなくグローバルな人気を誇るグループとなった東方神起をマネジメントできる会社は、韓国にはSMしかない。ユンホとチャンミンは賢明な判断をした」

実際、東方神起はデュオになっても、その勢いが衰えなかった。

1年以上の沈黙を破って2011年1月に発表された『Why?(Keep Your Head Down)』は韓国はもちろん、日本でも大ヒット。

同名タイトルのシングルは日本レコード大賞の優秀作品賞に選ばれ、年末には2人で紅白歌合戦にも出場した。日韓両国で多数のテレビ出演やCM出演をこなし、新生・東方神起をアピール。既存のファンだけではなく、新しいファンも増加していった。

翌2012年には『東方神起 LIVE TOUR 2012 ~TONE~』を開催。単独公演としては2009年7月以来となる東京ドーム公演もあった同ツアーでは、55万人の動員に成功した。

さらに2013年には、海外アーティスト初となる日本5大ドームツアーとスタジアム公演を成功させた「東方神起 LIVE 2013~TIME~」で85万人を動員。2014年の全国ツアーの観客動員数も計60万人に達した。

ユンホとチャンミンのデュオになってからのツアー総動員数を合算すると、4年間の日本単独ツアーで計275万人以上のファン動員したことになる。

それは、日本の歴代海外アーティストとしては史上最速スピード。

デュオになっても東方神起が絶大な人気を誇っていることは、誰の目にも明らかなのだ。

そんな東方神起とともに、世界の音楽シーンにおいてますますその存在感を大きくしていくSMエンターテインメント。東方神起やSUPER JUNIOR、少女時代ら所属アーティストたちが一堂に集う「SM Town」ライブツアーは、2008年にソウル、上海、バンコク、2010年にソウル、ロサンゼルス、上海、2011年に東京、パリ、ニューヨーク、2012年にはロサンゼルス、台湾、東京、ソウル、ジャカルタなど、世界各地で開催されいずれも活況を呈している。

SMエンターテインメントのイ・スマン会長は、かつて「AOLタイムワーナー社やディズニーと対等に渡り合えるアジア発の最高のエンターテインメント・グループに飛躍することが目標だ」と語っていたが、その実現に向けて着々と力をつけている。

東方神起を生み出したSMエンターテインメントと、そのSMエンターテインントの飛躍をリードしていく東方神起。

東方神起がこれから歩もうとする10年で、彼らとSMエンターテインメントはどれだけの進化と成長を遂げていくのか。

その動向には日韓のみならず、今や全世界が注目している。

文=慎 武宏

前へ

4 / 4

次へ

RELATION関連記事

デイリーランキングRANKING

世論調査Public Opinion

注目リサーチFeatured Research