昨夏の東京五輪ではU-24韓国代表の背番号10番を付けたイ・ドンギョン。彼は当時、ニュージーランドに0-1で敗れた試合後、相手選手の握手を拒否した場面が中継映像に映し出され、NZメディアが「無視する行動」と指摘するなどの非難に見舞われた。
そのイ・ドンギョンも、イ・ドンジュンと同じく国内で将来を嘱望されていた有望株の一人。蔚山現代の下部組織出身で、2020年に行われたU-23アジア選手権ではU-23韓国代表を優勝に導くとともに、自身は大会ベストイレブンに選出されている。
東京五輪では“握手拒否”騒動が議論にもなったが、準々決勝のメキシコ戦で2ゴールを記録。試合は3-6と大敗し、韓国はベスト8敗退となったが、イ・ドンギョン個人は大きく評価を高めることになった。
そして2022年1月、同世代の日本代表DF板倉滉が所属していた当時ドイツ2部のシャルケへのレンタル移籍が発表。2月中旬に途中出場からリーグ戦デビューも飾り、今後の活躍が期待されていたが、同月下旬に中足骨骨折で長期離脱が決定。結局シーズンアウトとなり、加入初年度のプレータイムはデビュー戦での30分のみに終わった。
日本代表キャプテンの吉田麻也が加入した今季もベンチ外が続き、事実上の戦力外に。9月にシャルケとのレンタル契約を解除するとともに、蔚山現代から2部ハンザ・ロストックにレンタル移籍で加入した。
ただ、新天地では控えが定位置で、途中出場や出場なしに終わる場合が多い。こうした状況のため、自然と代表からも疎遠になっている。