山口は去る10月25日、セ・リーグ4位に終わった巨人から戦力外通告を受けた。日米通算17年目の2022シーズンに1軍でたった1試合以下出場できなかったからだ。
山口は4月8日の東京ヤクルトスワローズ戦にリリーフ登板し、2回40球を投げて2四球4奪三振の無失点を記録したが、2軍降格後は負傷の影響もあって再びコールアップされることはなかった。
かつてや巨人、そして日本を代表するエースだった山口。2019シーズンに最多勝、最多奪三振、最高勝率の投手3冠王に輝くと、同年12月にポスティングを通じてトロント・ブルージェイズと2年総額635万ドルで契約し、メジャー進出の夢を叶えた。
しかし、ブルージェイズでは期待と裏腹に17試合で2勝4敗1ホールド、防御率8.06の不振を経験し、わずか1年で戦力外となった。
放出の痛みを味わった山口は、サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下マイナーを通じてメジャー再挑戦を図ったが、そこでも乱調が続き昇格に失敗。そして、2021年6月に古巣・巨人への復帰を決めた。
ただ、復帰初年度の昨季も15試合で2勝8敗、防御率3.56にとどまるなど、全盛期のピッチングは見られなかった。2019年に2億3000万円だった年俸も、今年は6000万円にまで下がった。シーズン前には新型コロナウイルス感染という悪材料も重なり、今季限りで巨人のユニホームを脱ぐことになった。
放出されて早くも2カ月が過ぎたが、依然として契約のニュースは聞こえてこない。山口自身は現役延長の意志が強く、リハビリを通じて故障から復帰し、ブルペンでの投球を再開しているというが、日本現地のメディアの見通しは暗い。
そもそも2021年に2勝しか挙げられず、今年は1試合しか出場できなかった30代半ばの投手を獲得しようというチームがいるのかが疑問だ。はたして山口に新天地は見つかるのか、今後の去就を見守りたい。
(記事提供=OSEN)