スポーツの場では“南北関係”に温もりが漂った。
7月30日(現地時間)、フランスのパリ南アリーナでは、卓球混合ダブルスの3位決定戦が行われ、イム・ジョンフン/シン・ユビンのペア(韓国)と、黄鎮廷/杜凱琹(香港)のペアが対戦。韓国は4-0(11-5、11-7、11-7、14-12)の完勝を収め、貴重な銅メダルを獲得した。
前日、同会場で行われた準決勝で韓国は、世界1位の王楚欽/孫穎莎ペアに2-4(11-6、7-11、11-9、5-11、7-11、9-11)で敗北。“世界最強”ペアを相手に善戦したが、勝利は得られなかった。
しかし、3位決定戦は違った。期待通りの圧勝を収め、2012年ロンドン五輪(男子団体銀メダル)以来となるメダルを韓国卓球界にもたらした。
試合後、イム・ジョンフンは「怪我なく良いプレーできたという事実に感謝する。ユビンにもお疲れ様と言いたい」と話した。
イム・ジョンフンは当初、8月19日に入隊が予告されていた。もしもメダルが取れなければ、オリンピック終了から1週間も経たないうちに入隊しなければならなかった。だが、今回の銅メダル獲得によって彼は兵役免除の恩恵を受けることとなる。これからもシン・ユビンとのペアを継続できるようになった。
兵役免除についてイム・ジョンフンは、「本当に感謝する。プレッシャーや負担がなかったわけではない。それでもユビンとずっとダブルスができて良かった」とし、「率直に言って、この試合(3位決定戦)を控えて軍隊のことが思い浮かばなかったと言えば嘘だ。認めて、ユビンと挑戦するという気持ちでコントロールしたのが役に立った」と安堵の微笑みを見せた。
そんな韓国ペアは、表彰台で銀メダルを獲得した北朝鮮のリ・ジョンシク、キム・グムヨンと顔を合わせることに。北朝鮮は決勝で中国に敗れ、2位となっていた。
今年に入って韓国と北朝鮮は関係悪化の一途を辿っている。北朝鮮は対南政策を摂り、韓国を“敵対国”と位置付けた。国歌からは朝鮮半島全体を指す「三千里」という単語が削除されたほどだ。
しかし、表彰台の上で記念写真を撮る時だけは、南北の選手が一つになっていた。
(記事提供=OSEN)
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