韓国のソウル市が広報大使として起用したアイドルグループ「NewJeans(ニュージーンズ)」に、2億4000万ウォン(約2652万円)の報酬が支払われたことが明らかになった。
条例上、広報大使に経費を支払うことは可能だが、無報酬の名誉職という原則を踏まえると、実質的に広報費を支払ったという主張が出ている。
キム・ヘヨンソウル市議会議員がソウル市から受け取った「最近5年間(2020~2024)の広報大使報酬支給資料」によれば、2023年2月にソウル市の広報大使に任命されたNewJeansは、総額2億4000万ウォンを受け取っていた。広報大使の中で最高額だ。
過去5年間に広報大使として任命された52人に支給された総額4億5000万ウォンの半分を超える。NewJeansの報酬をメンバー数で割ると、1人当たり4800万ウォン(約530万円)を受け取った計算となり、これも最高額だ。
「ソウル市広報大使運営に関する条例第6条」では、広報大使は無報酬の名誉職として任命すると規定されている。ただし同条3項には、「広報大使が任務遂行のために活動する場合には、予算の範囲内で旅費などの必要経費を支給することができ、また市の広報物制作に参加する際にも予算の範囲内で活動費や広告出演料を支給することができる」とされている。
キム・ヘヨン市議員は「広報大使運営の基本原則は才能の提供だが、条例に基づいて各種の旅費など必要経費を受け取ることができることは認める」としつつも、「NewJeansが受け取った金額は旅費の範囲を超え、事実上広報活動に対する対価である」と指摘した。
広報大使間の公平性についても指摘する声がある。5年間に任命されたソウル市広報大使52人のうち、無報酬で活動したのは29人だった。
ソウル市広報企画官は「高額報酬を受けた広報大使の場合、民間で受け取る水準に応じて支給されたもの」とし、「(NewJeansが受け取った)金額は一度に支払われたのではなく、オンライン・オフラインのイベントなどをすべて含めた総額である」と説明した。
さらに「不十分な点がある場合、広報大使運営に関する改善計画を立てて報告する」と答えた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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