「移住背景学生」とは、学生本人または親が外国国籍であるか、外国国籍を持ったことがある学生を意味する言葉で、お隣・韓国で多文化学生よりも包括的な概念として使われている。
韓国の教育部によると、今年の全国小・中・高校において、移住背景学生数は19万3814人になり、10年前の2014年(6万7806人)と比較して、なんと約2.85倍増えたことがわかった。
しかし移住背景学生数が増える一方で、同期間の学生数は、633万3617人から518万6141人と100万人以上減っている。
学生全体の総数は減少する一方で、移住背景学生は増加しているため、全校生10人のうち3人が移住背景学生という学校も増えているということだ。
韓国教育開発院が作成した「移住民密集地域素材学校革新方案」報告書によると、2023年に移住背景学生が全校生の30%以上の小・中・高校は全学校(1万1819カ所)の2.96%にあたる350カ所と集計されている。
学生たちの言語や人種の多様化にともない、学校でもホームページに外国語を併記したり、別言語の家庭通信文を発行するなどの対応も行われている。
こうした状況に、韓国内では「なぜ、多言語まで使って迎合するのか。韓国の学校に来ているのだから、こちらに合わせるべきだ」「人口が減っている以上、外国の子が増えるのは歓迎すべきこと」「中国人以外なら大歓迎します」など、多くの意見があがった。
10年で185%も増加した移住背景学生数。このまま行けば、韓国の学校では多言語が横行するのがスタンダードになるのかもしれない。それはそれで有りかも知れない。
■初ノーベル文学賞受賞のハン・ガンの代表作、「有害性教育図書」で破棄していた
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