韓国検察庁のホームページに「2016犯罪分析」という統計資料が公開されている。韓国で起きた様々な犯罪を詳細に分析しているのだが、そこに興味深い数字が載っている。
韓国で年間発生した詐欺事件が、25万7620件(2015年)に上るというのだ。
年間25万7620件という数字は、一日706件の詐欺が発生することを意味する。1時間に29件もの詐欺が起こっているというのだから、驚かざるを得ない。
日本と比べると、さらにわかりやすい。
日本警察庁の「犯罪統計資料平成27年1~12月分」によると、日本で発生した詐欺は3万9432件となっている。つまり韓国では日本の6.5倍も詐欺が起こっているということで、日韓の人口を揃えると日本の10倍以上も詐欺が発生していることになるのだ。
しかも韓国では、詐欺が年々増加中という看過できない問題を抱えている。
韓国検察庁「2016犯罪分析」によると、2006年20万3346件、2009年22万4889件、2012年23万9720件、そして2015年の25万7620件だ。
韓国の詐欺について、さらに詳しく見てみよう。
まず詐欺の「犯罪者年齢」を見ると、「41~50歳」が27.6%で最多。次点は「51~60歳」(24.0%)となっており、40、50代が主に詐欺を働いていることがわかる。詐欺で検挙された犯罪者の性別比率は、男性77.6%、女性22.4%だ。
そのためか「被害者年齢」も、ほとんどリンクしている。こちらも「41~50歳」が23.6%と最も高い比率を占めた。ただ、次点は22.2%の「31~40歳」となっており、30代の被害も少なくないようだ。ちなみに被害者の性別は、男性64.4%、女性35.6%となっている。
韓国では詐欺によって、どのくらいの金額を失っているのだろうか。
詐欺の被害額を見ると、「100万ウォン(約10万円)以下」(28.9%)が最も多い。ただ「1000万ウォン(約100万円)以下」(27.6%)が僅差で続いており、「1億ウォン(約1000万円)以下」も22.2%とかなり高い割合を占めている。
興味深いのは、詐欺の手口だ。
あまりに手口が多様なためか、「その他」(50.4%)が過半数を占めている。単純に分類できないということだろう。それを除くと、職業や身分を偽る「成りすまし詐欺」(19.0%)や、お金だけ受け取って商品やサービスを提供しない「売買詐欺」(15.1%)などが上位を占めた。
ちなみに、2013年に世界保健機関(WHO)が発表した「犯罪類型別の国家順位」で、韓国は詐欺犯罪の世界1位と評されてしまっている。
韓国で詐欺犯罪が減少しない理由を、専門家らは「司法当局の軽い処罰」「国民の低い犯罪意識」などと分析しているが、はたしてそれだけが原因だろうか。
いずれにしても“詐欺大国”の汚名は、一刻も早く返上しなければならない。
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