日本では求人広告を書く際、「男性歓迎」「30歳くらいまでの方」などと、性別や年齢を限定してはならないルールがある。「雇用対策法」「男女雇用機会均等法」「職業安定法」などが関係しているからだ。
それを前提にすると、韓国のとあるベンチャー企業が掲載した求人広告は、とんでもないものだった。
韓国でも物議を醸したその求人広告は、こう始まる。
「今回の求人では“運営・マーケティング”ポジションの募集となります。若く、大きな夢を持っていて覇気のある多くの人の支援を、お願いいたします」
特に問題となる点は見当たらない。しかし、就職活動中、転職活動中の人であれば、業務内容とともに気になるのは応募資格だろう。この求人広告には、4つの応募資格が挙げられている。
「強い責任感」「マーケティング/SNSに対するセンス」「知性と美貌を兼備」。ここまではわかる。問題はこの次だ。
「Cカップ以上」
AVや風俗店などではなく、一般の企業が出す求人広告の募集内容に、こんな意味不明な条件が掲載されていたのだ。
しかもこの求人広告は、韓国の有名就業ポータルサイト「career」に普通に掲載されていたことから、SNSなどを通して波紋が広がり、ニュースになるまでの騒ぎとなっている。ネット民たちからは「自分の目を疑った」「どんな神経で、こんな広告を出す?」といった声が上がっており、同社にはクレームが殺到した。
また、この求人広告で、思わぬ迷惑を被っている有名人もいる。
先述の業務内容や応募資格の下に、“私たちの求める人物像”として女性の画像が掲載されているのだが、この画像の女性は、ユ・インナという芸能人なのだ。彼女の所属事務所は韓国芸能界でも有数の芸能プロダクションYGエンターテインメントで、こんな大手事務所のタレントの写真を無断で使用するとは大胆すぎる。
ユ・インナは、映画にドラマ、テレビ番組MC、ラジオDJなど、多岐にわたり活躍するマルチタレントなのだが、その抜群のスタイルは有名だ。
ちなみにユ・インナのバストサイズだが、この手の女優やタレントが公式にスリーサイズを公表することは珍しい。が、調べてみると、過去にとあるケーブルチャンネル番組の制作会見の際、記者からバストサイズを尋ねられ、「女性は生理周期によってサイズが変わりますよね? 私もそう。BとCを行ったり来たりします」と、あっさりとコメントしている。
求人広告に「Cカップ以上」と書いたベンチャー企業は、ユ・インナのカップ数を知っていたのだろうか。
いずれにせよ、求人広告で女性のバストサイズを限定するのは、やはりやりすぎだろう。
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