ここ最近、回転寿司店での迷惑行為が撮影された動画がSNS上に多く出回っている。
他人が注文した寿司を2貫のうち1貫だけ勝手に食べる動画や、レーンを回るポテトフライの皿から1本だけをつまみぐいする動画。挙句の果てには、テーブルに置かれた醤油さしや湯飲みを舐めまわし、レーンに乗って回ってきた寿司に指で唾を付ける動画など、見るに耐えない非常識行為が拡散され続けている。
こうした事態にはお隣・韓国も反応。複数のメディアが「日本の回転寿司店には行けない…青少年の蛮行、深刻な水準」「回転寿司“悪いいたずら”動画騒動」などと報じるなど、相次ぐ迷惑行為に冷たい視線を送っている状況だ。
韓国でも日本と似たような事例はこれまで度々発生しているが、特に迷惑行為が多かったのが2020年だった。
まず1月1日には、コンビニで働く男性アルバイトが「おでんに小便を入れた」と示唆するようなSNS投稿を行い、新年早々から大炎上する事態となった。
その男性は当時、ネット上で黄色の液体が入った計量カップの写真とともに、「10分後にトイレに行って当店だけの秘密スープを入れる」と投稿したという。すると、まるでコンビニのおでんに小便を入れているような不衛生な行動に直ちに非難が殺到し、広く拡散されることになる。
結局、男性は「注目されたくてした投稿がこんなに広がると思わなかった」と謝罪し、一連の投稿がすべて“嘘”だと釈明したが、最終的にはアルバイトを解雇された。
ただ、この騒動は「コンビニ小便練り物操作事件」としてウィキサイト「ナムウィキ(Namuwiki)」に経緯がすべて記載されるなど、代表的な“バイトテロ”として伝えられている。
また、コロナ感染拡大が世界的に始まった3月には、保健用マスクメーカーのアルバイトがマスクを素手で包装したり、自身の頬にこすりつけたりするなど、不衛生な行動をした動画が拡散されて炎上した。
これにより、メーカーは当日生産されたマスク約1万枚を廃棄する事態に。当時は全国的にマスクの品薄が続いていた状況で、ただでさえ1枚1枚が貴重とされていただけに、軽率な行動でマスクを無駄にしたアルバイトには猛非難が飛んだ。
問題発覚直後に20歳女性と明らかになったそのアルバイトは、「超小型マスクが綺麗だったから」「有名企業でアルバイトをしていることを自慢したかった」などと釈明していたというが、そんな言い訳が通用するはずもなかったのは言うまでもない。
そして、騒動が続いた2020年の1年を締めくくるかのように、年末最後の最後にまたも新たな迷惑動画が拡散された。
12月31日、ソウル近郊の水原(スウォン)市にある高級デパート「ギャラリア百貨店」光教(クァンギョ)店の12階ラウンジで勤務していた職員2人が、「VIP顧客に提供するためのマカロンを素足の上に何枚積み重ねられるか」という趣旨の迷惑行為をSNSで生配信したのだ。結局、積み重なったマカロンはすべて地面に落ち、無駄になってしまった。
当然、この生配信の様子はネット上で拡散され、デパートが炎上することに。デパート側は謝罪文を発表し、マカロンを食べるであろうVIP顧客にも謝罪メールを送るなど、対応に追われる羽目となった。ちなみに、問題を起こした2人は外部からの派遣職員で、直ちに解雇されたという。
つい最近の今年1月にも、ロッテリアのある店舗で女性アルバイトが勤務中にもかかわらず、厨房で堂々とタバコを吸う様子がティックトックで公開され炎上した。韓国では過去にも、有名フランチャイズチキン店のアルバイトが電子タバコを吸いながらチキンを調理する姿が拡散されたことがあったため、ネットユーザーの間では「またか」という反応が大半だった。
SNSが主流の現代では、何気なく投稿した写真や動画が一度拡散されると“デジタルタトゥー”として半永久的に残ることになってしまう。一瞬の過ちで一生後悔することになってしまわないよう、改めて今を生きる若者世代には“ネットリテラシー”を備えてもらいたいものだ。
(文=サーチコリアニュース編集部H)
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