【注目】白骨化遺体が続々発見も…韓国で“未解決”のままのワケ
初対面の同年代男性を殺害したうえ、遺体の指紋を使って多額のローンを組んだとして起訴されたヤン・ジョンリョル被告(31)に対し、韓国の裁判所が無期懲役を言い渡した。
韓国法曹界によると、4月15日、大邱(テグ)地裁・金泉(イムチョン)支院の刑事第1部(ハン・ドンソク部長判事)は、強盗殺人などの罪に問われたヤン被告に無期懲役を言い渡した。検察は先立って死刑を求刑していた。
事件が起きたのは2023年11月、慶尚北道(キョンサンブクド)・金泉市・ユルゴク洞に位置するマンションでのこと。ヤン被告はここで、まったく面識のなかった男性Aさん(31)を殺害し、その遺体の指紋を使って6000万ウォン(約600万円)のローンを不正に契約したとされている。
生活苦に悩まされていたヤン被告は、犯行前に凶器をネットで検索し、遺体の遺棄に必要な物品も購入するなど、計画的に準備を進めていたとされている。Aさんが帰宅したところを待ち伏せし、凶器で殺害したあと、遺体の顔と手首をガムテープで巻き、さらにラップで包んで遺棄しようとしたが、遺体が重く断念したことも明らかになっている。
さらに、Aさんの口座から現金を引き出し、指紋を使って不正に契約した6000万ウォンのローン資金をレンタカー代や宿泊費などに充てながら逃走。Aさんの携帯電話を使って両親に「今、家にいない」と偽のメッセージを送るなど、被害者になりすます大胆さも見せた。
今年3月4日に行われた論告求刑公判で検察は、「ヤン被告の犯行は、わずか6000万ウォンを奪うために行われたもので、人間の行為とは到底思えないほど非道だ。更生の可能性は極めて低い」と述べ、死刑を求刑していた。
判決公判で裁判所も、「経済的利益を得るために、かけがえのない人命を手段とした非人道的な犯罪」と厳しく非難。「若く将来ある被害者は、恨みもなければ面識もなかった被告により殺害され、人生を奪われた。遺族や関係者が受けた苦しみは想像を絶する」と言及した。
そのうえで、「“人間の顔をした獣”とも言うべき残虐な犯行であり、これに見合う重い刑罰を科さざるを得ない。社会から永久に隔離するため、死刑に次ぐ最も重い刑として無期懲役を言い渡す」と述べた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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