修士・博士級の優秀な人材が韓国を次々と離れていることがわかった。
2023年に韓国を離れてアメリカへ渡った高度人材の規模は、人口10万人あたり10.98人に達したという。これは日本の12.8倍に相当する数字だ。
アメリカ国務省の発表によれば、2023年にアメリカ政府が世界中で発給したEB-1・EB-2ビザは計11万4130件だった。
EB-1・EB-2ビザとは、高度なスキルや学歴を持つ外国人とその家族に対し、永住権取得の機会を提供する就労移民ビザのことだ。
発給された11万4130件のEB-1・EB-2ビザのうち、韓国人は5684人だった。1位のインド(2万905人)、2位の中国(1万3378人)、3位のブラジル(1万1751人)に次いで、4番目に多かった。ちなみに日本人は1066人だった。
しかし人口10万人あたりで換算すると、韓国人のEB-1・EB-2ビザ発給数は10.98人となり、インド(1.44人)や中国(0.94人)、日本(0.86人)を最大10倍以上上回った。
韓国人のビザ発給者5684人に、家族4人が含まれていると仮定しても、少なくとも1400人の高度人材がアメリカへ流出した計算となる。
新型コロナのパンデミックの影響で減少していた韓国人のEB-1・EB-2ビザ発給者は、2022年から再び急増しており、ここには半導体エンジニアをはじめとする理工系人材、弁護士、医師、経済・芸術分野の人材も含まれていることがわかっている。
韓国の高度人材流出の最大の要因は、低い報酬制度にある。
韓国の優秀な人材は、国内企業や研究機関で能力や成果に見合う報酬を得られていないと感じている。そのため2~3倍の高い年俸を提示されると、海外企業へ転職するケースが増えている。
劣悪な研究環境も原因のひとつとされている。韓国国内の研究者は、予算不足や過剰な規制により、自分の研究を十分に進められないと訴えている。一方、アメリカでは十分な研究費と自由な研究環境が提供され、研究成果に対する報酬も積極的に行われている。
優秀な人材の流出は、国内産業の競争力低下だけでなく、研究開発(R&D)など未来の成長エンジンの弱体化にも直結する可能性が高い。報酬と研究環境の早急な改善が求められている。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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