韓国の「生活満足度」が世界的に低水準であることが明らかになった。
2月24日、韓国統計庁が発表した「国民生活の質2024年報告書」によると、2023年の「生活満足度」は10点満点中6.4点で、前年より0.1点低下した。
生活満足度は、国民が自身の生活にどれだけ満足しているかを示す主観的指標だ。
韓国では2017年に初めて6点台に達し、2022年には6.5点にまで上昇したが、2023年はわずかに低下した。生活満足度は男女ともに6.4点で性別による差はなかったが、年齢別では60歳以上が6.2点と低く、40代以下は6.5~6.6点となった。
所得水準による差は明確で、世帯所得が増えるほど満足度は高かった。月100万ウォン(約10万5000円)未満の低所得層は5.7点、100万~200万ウォンでは6.1点、500万ウォン以上では6.6点と集計された。
職業別では、専門管理職と事務職が6.7点、農林漁業従事者が6.1点、技能労務職が6.3点となった。
2021年から2023年まで3年間の生活満足度の平均をOECD諸国と比較すると、韓国は6.06点で、OECD平均の6.69点より低い水準にとどまった。
韓国の生活満足度は、ギリシャ(5.93点)、ハンガリー(6.02点)、ポルトガル(6.03点)、日本(6.06点)と同程度だった。
OECD38カ国中33位となり、前回の35位から2ランク上昇したものの、依然として最下位圏だ。
最も満足度が高かった国はフィンランド(7.74点)で、ドイツ(6.72点)、アメリカ(6.72点)、オーストラリア(7.06点)などもOECD平均を上回った。関連統計がある143カ国中、韓国は52位で、日本(51位)とほぼ同水準だった。
OECDの「主観的ウェルビーイング測定ガイドライン」に基づくポジティブ感情(前日にどれだけ幸福を感じたかを測る指標)は、2023年6.7点で前年と同じだった。生活満足度と同様に性別差はなかったが、所得が高いほど、また専門管理職・事務職の人々の方が高い傾向がみられた。
ネガティブ感情(前日にどれだけ不安や憂鬱を感じたかを測る指標)は、2023年3.1点で前年より0.2点減少した。所得水準別では、月200万ウォン未満の低所得層は3.4点以上と高く、月500万ウォン以上の高所得層は3.0点以下と低かった。
身体的・精神的な危機に際し、頼れる相手が一人もいないと答えた人の割合(社会的孤立度)は2023年33.0%だった。これは2021年より1.1ポイント低下したものの、約3人に1人が孤立状態であることを示している。
社会的孤立度は、2013年の32.9%から緩やかに減少していたが、新型コロナの影響で2021年には34.1%に急増した。2023年にはやや改善したが、依然としてコロナ以前の水準には戻っていない。
特に60歳以上では、「話し相手が必要なときに頼れる人がいない」と答えた割合が26.9%と、他の年齢層(14~20%)と比べて高く、感情的な支援を受けにくい状況であることがわかった。
独居高齢者の割合は2023年22.1%で、前年より0.3ポイント増加した。
生活満足度が世界的に低水準という事実を受け、韓国のオンライン上では「解決策のない政治、互いに噛みつき合う関係、物価高、最低水準の福祉、南北関係、男女分断…問題が山積みだ」「足るを知ることを知らない民族、他人が成功すると妬む民族だから」「他人と比べずに生きるだけでも幸福度は上がると思う」といった様々な意見が寄せられた。
韓国社会における生活満足度の向上のためには、経済的要因だけでなく、社会的な価値観や政治の安定も重要な要素となるだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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